荷風随筆集 (下) (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1986年11月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784003104187

みんなの感想まとめ

幅広いテーマが展開されるこの随筆集は、著者の独自の視点と豊かな表現力が光ります。特に「妾宅」や「桑中喜語」など、荷風ならではの魅力が詰まった作品が多く、彼の女性経験や江戸文芸への愛情が色濃く反映されて...

感想・レビュー・書評

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  •  この岩波文庫版荷風随筆集は上巻が東京という土地に関するものを収めていたが、下巻はもっと幅広い話題が集まっている。
     巻頭の「妾宅」(1912《明治45》年)はやはり荷風という作家主体のメインテーマの部分がよく出ている。
     他に自身の女性経験を記した「桑中喜語」(執筆年不明)、荷風が愛した江戸文芸を語る「浮世絵の鑑賞」(1913《大正2》年)、小説書きについて語る貴重な「小説作法」(1920《大正9》年)が特に面白かった。
     作品によっては古語になるのだが、まあ、読めないでもないレベル。後年、またところどころ読み返してみたい作品集だった。

  • いかにも荷風らしさがあらわれていると言えるのではないか。
    特に、Ⅳの「桑中喜語」などは、こんなこと書いていいの?と思わずにはいられないような一篇。
    他にも、「妾宅」、「矢はずぐさ」などが、個人的にはお気に入り。
    上巻とは比べものにならぬほどである。
    これぞ永井荷風!

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著者プロフィール

1911(明治44)年、東京生まれ。慶應大学予科中退後、文化学院文学部に移り、同校卒業。紀伊國屋書店出版部に入社。のち都新聞(現・東京新聞)、河出書房を経て、40年、初の著書『風の系譜』を刊行。44年、海軍に召集されるが、翌年、栄養失調のため横須賀海軍病院に入院。半年後に復員する。48年「文藝時代」を創刊。また「キアラの会」に参加。60年、同会によって創刊された「風景」の初代編集長となる。65年『徳田秋聲傳』にて毎日芸術賞を受賞する。76年『わが荷風』で読売文学賞(随筆紀行部門)、79年『かくてありけり』で読売文学賞(小説部門)、80年「なぎの葉考」で川端康成文学賞、86年『感触的昭和文壇史』で菊池寛賞を受賞。また82年には日本藝術院賞が授賞された。93年、呼吸不全のため死去。翌年、越谷市立図書館内に野口冨士男文庫が開設された。

「2021年 『巷の空』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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