- Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003110317
作品紹介・あらすじ
大江戸の名残り濃い明治初年の日本橋界隈の風俗・世態人情を繊細な筆致で活写した自伝的回想。劇作家・長谷川時雨が生れ育った日本橋の人と町を鮮やかに描いた本書は、一つの時代の光と影をきめこまかく伝える証言でもある。父・深造の手になる江戸市中の風俗画文を多数収録。
感想・レビュー・書評
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絵のある 岩波文庫
長谷川時雨 「 旧聞日本橋 」
著者の幼少期の回想録。学ぶ 歴史というより、触れる 歴史という感じ。
コレラ死、吉原火事、牢獄跡地、大丸呉服店など著者が目にした大事件から、家族や近所の人たちとのエピソードまで、ディテールが細かいほど、その時代の雰囲気が伝わってくる
西欧化により滅びていく 江戸時代の肌感覚がリアル「一般庶民が王侯と肩を並べるようになった。昨日まで土下座の身分の者が〜同等の権利を認められた」
挿絵はわかりにくい。「長井兵助」長刀居合いにより歯磨きを売る滑稽さ
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文学
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何気なく手に取ったがパワーワードが多くて面白かった。
すごい狭い範囲で生活していて、服飾や芝居に関心が深い当時の人たち。時雨の職業柄もあるだろうが。
放蕩の仕方も破滅型が多くて、親に成敗されたり心中に失敗して非人に落とされたり。明治初期はまだ江戸時代と地続きな感じがある。 -
明治初期の日本橋界隈で育ったお姉様の昔語り。青空文庫版で読書中