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- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003116623
作品紹介・あらすじ
河東碧梧桐(1873‐1937)は、高浜虚子と共に子規門下の双璧と目された近代俳句の巨匠。子規没後の明治俳壇は、碧梧桐による新傾向俳句が、全国を席捲・風靡した。俳句の革新とその可能性を追究して、多種多様に変化した初期から晩年までの全俳句から秀句二千句を精選して、多彩絢爛な碧梧桐俳句の全貌を伝える。併せて俳論三篇を収録。
感想・レビュー・書評
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新傾向俳句集にはほぼいいものがない。まだ実験的・習作の域を出ないものだと思う、その後刊行の八年間や碧には、放哉や山頭火によって完成に向かう自由律俳句の萌芽がかいま見える。ただ、私見では、放哉や山頭火の良さはその単純性、端的性にあって、言葉が瞬時にふりかかってくるようなそういう感覚を読者に起こすところに、その魅力と不可思議がある。その意味では、壁悟道のそれは、まだ「俳句らしさ」が残っていて、少しテンポが遅れるというか、まだ言葉に数枚膜がかかっているような印象を受ける。単純になりきれていない分、クッションがあって、言葉の強さは数段劣ると思う。
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