- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003255810
感想・レビュー・書評
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一人街灯の下で読み終えた。ひっそりと読み終えたかった。
これはあたかも告解部屋での罪の告白だ。許されんが為の…。すべての人に起こりうる後悔と罪。これを背徳というならば、救いは神の中にしかない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
肉体、生への執着はニーチェに繋がるのかなと。
古典学者ミシェルが過去(固定された死)に対して興味を失ってしまう場面は印象深い。 -
考古学者であるミシェルは旅行先で病に倒れてしまうが、奇跡的に回復する。その快癒のうちに生命の歓喜を知った彼は学問や既成の道徳を捨て、「完全な自由」を追い求め、苦悩する。本書でいう「背徳」とは道理に外れたことや悪事を指すのではなく、神を否定するところにある。キリスト教圏ではない日本人にとっては感覚的に「神の否定」や「神からの自立」は分かりずらい部分だと感じた。妻であるマルスリーヌは敬虔なカトリックのキリスト者として描かれており、ミシェルはプロテスタントの信徒で(しかし彼自身はそう思っていない)、この2人の対比からも本書が著す「背徳者」がなんであるかを物語っているように感じた。
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座右の書。第一部は何度でも読み返したい。
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全体的に展開についていけず、私には難しかったです。自然や、生きたい気持ちの表現の仕方は迫力があって好きです!!