- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003393413
感想・レビュー・書評
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”言葉では「アインシュタインの相対性理論」知っているものの,いざ「それは何か」と問われると答えられないことに気づいた.これを知りたくなったので買った一冊.原典と丁寧な解説文のおかげで,なぜ光速の話につながるか,なぜ相対性というのかは分かった.
<読書メモ>
★本書は想定性理論に関するアインシュタインの最初の論文"Zur Elektrodynamik bewegter Korper"(動いている物体の電気力学)の邦訳と,この論文そのものに対する平易な解説から成る書物である.(p.3 訳者まえがき)
★これにつづいて彼は,この第1論文を補完するために,さらに数篇の論文を発表した.これらをまとめて,現在では特殊想定性理論と読んでいる.さらに10年後には,特殊想定性理論で扱えなかった重力の現象も対象とすることができるように一般化された理論が,再びアインシュタインにより発表された.これはニュートンの万有引力論を根本的に書きかえたもので,相対性理論的重力論とでもいうべきものである.われわれは現在,これを一般相対性理論と呼んでいる.またこれら二つの相対性理論を一緒にして,単に相対性理論という.(p.3 訳者まえがき)
#特殊想定性理論,一般相対性理論,相対性理論の定義.
・時間、空間に対する相対性理論の考え方という、この理論の最も特徴的な部分は、Iに呈する解説のなかで、丁寧に、分かりやすく説明してある。したがって代数の初歩さえ覚えていれば、誰にでもこの有名な論文の最も素晴らしい点を十分に“鑑賞”してもらえるものと確信する。(p.7 訳者まえがき)
・波立つ感情をおさえて、彼の苦言につねに謙虚に耳を傾けた筆者の寛容も少しは評価してもらいたい。(p.7 訳者まえがき)
#訳者のウイットに富んだ表現,おもしろい!
・われわれの理論においては高速cが,物理学的にみて,無限大の速さと同じ役目をになうことが,これ以後の議論を見れば,理解されよう.(p.34)
・いま点Aに,同じ時刻を示す2個の時計があるとする.そのうちの1個の時計を,一定の速さvで,Aを通る任意の閉曲線にそってt秒かけて一周させ,再びAに戻したとする.この時計がAに帰着したとき,それの示す時刻は,Aに留まっていたもうひとつの時計に比べてt・(v/c)^2/2秒だけ遅れている.(p.36)
・地球の赤道上に固定され,自転する地球に伴って,動いている平衡論式時計は,地球の南北いずれかの極点に置かれたまったく同じ構造や性能をもつ時計(置かれた場所の違いを別にすれば,これら二つの時計はまったく同じ条件のもとにあるとする)に比べて,わずかではあるが、遅いテンポで時を刻むということである.(pp.36-37)
★直線A0TをK系の時間軸と呼ぶことにする.(p.126 図4の解説)
#この図がすごく重要.
・このように,棒の長さは,同時刻の概念と密接に結びついている.(p.131)
★このように,物の長さや同時刻という概念は,誰が見ようとも,判断は同一といったような,絶対的なものではなく,観測者によりその判断が変わる.その意味で,これらはいずれも相対的な概念というべきものである.(pp.131-132)
#だから相対性理論なんだ!!
・アインシュタインは,“大きさがEのエネルギーはm=E/c^2という質量を持つ”という大胆な考えを発表した.エネルギーと質量の間のこの有名な関係式は,この論文の次に発表された論文の中にはじめて登場する.ここに解説されている第1論文では,彼は,自分の提示した新しい力学の方程式をもとにして,この有名な関係式の一歩手前まで論及している.
以上が?の概説である.(p.178 訳者解説)
#あら,そうなんだ.E=mc^2 がどんな風にできたのかが知りたかったのに….”詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
A の和訳論文も B の解説も、静止系からの座標・時間の変換理論で挫折。難しい。
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《目次》
A 動いている物体の電気力学……(A・アインシュタイン)
I. 運動学の部
II. 電気力学の部
B 解説……(内山龍雄) -
「日本への原爆投下を後押ししたのはアインシュタイン!?」
アインシュタインの生涯を書いた一冊。
どんな生涯を送り、その時代背景、彼がどんな人物、どんな功績を上げたかが細かく書かれている。
アインシュタインを知りたいならこれ一冊でOK。 -
一般相対性理論を理解しようと思ったが、すごく難しかった。。
GPSに応用されていたり、タイムマシーンを創れたりも出来る(過去も行けるらしい)という点を知って少しだけ前進。 -
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さすが相対性理論の本だけあって、読み進めていくと頭の中の時間の流れが遅くなり、まぶたにかかる重力が増大していった。自分は数式による証明にはあまり興味がないことがわかった。
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アインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論の原論文が収録されている一冊。(原論文以外に訳者による解説も載っています)
アインシュタインの論文のタイトルは、「運動している物体の電気力学」といいます。
正直言って、一般の方が読んで面白いものではありません。なにしろ『論文』ですから。
しかしながら、アインシュタインの自著ですから、感慨深いですよ。アインシュタイン、26歳の時の著作です。それを思えば、凄いの一言。 -
588円購入1999-00-00