ダーウィニズム論集 (岩波文庫 青 938-1)

著者 :
制作 : 八杉 龍一 
  • 岩波書店
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003393819

感想・レビュー・書評

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  • ・デューイ「ダーウィニズムの哲学への影響」(1909年出版)だけ読んだ。

    ・訳にいくつか不正確なところがあるので、注意して読んだほうがいいだろう。原文はネットで検索すれば出てくるので、適宜参照するのをおすすめする。なお、『種の起原』(岩波文庫)も同じ訳者によるものだが、訳の評判はよくないようにみえる。

    ・中身としては、デューイがダーウィンの進化論を重く受け止めていた、という点が分かる。のちの『哲学の改造』(1920年出版)に先立って、萌芽的なアイディアが表れているように思う。

  • 『種の起源』が出てから50年間に限って重要な論文をピックアップしたリーディング。著書の場合も抄録なので手軽でよいが、デューイなどはちょっと訳が読みにくいかもしれない。

  • 大学1年の倫理の授業で使用。絶版になっており、入手に苦労した。いきなり少人数のゼミ形式、しかもなんかみんな頭いい。自分の力の無さを痛感させてもらった授業だった。

    夏休みには、2万字のレポート。卒論は、もっと頑張りたいと思わせてもらった。

    年度末には、最終授業とお別れお食事会を兼ねて教授宅へ。その頃にはほとんど授業の展開についていけなくなったが、教授の渾身の結論、いやその真摯さにとても納得したことを覚えている。ただし、内容はすっかり忘れてしまった。

    教授は翌年からフランスへ2年間の出張。
    我々が4年生になるころには、再び本学の教壇に立たれるとのこと。授業での再会を、とお別れをした。

    私は2年生になり、倫理学への興味とリベンジを意識しつつも、将来の職業を優先して国文学を専攻。それでも、4年生では教授の授業を聞きに行こう、その時こそ理解してやろうと誓っていた。

    3年生の時、帰国を待たずして教授はフランスで急逝された。

    約束はかなわぬまま。

    そんなこんなで、二重に「勉強したいっ」という気持ちを与えてくれる本。思い出させてくれる本。

    幸い、国文学の授業を通じても、近代という大きな流れにおいて、「ダーウィニズム」の存在の大きさを実感することができた。いつか読もう。大切な1冊である。

  • 09/4/22

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