- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004130819
感想・レビュー・書評
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江戸時代から明治中期まで。変化の活力を民衆にみる。
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(1971.07.29読了)(1971.06.20購入)
*解説目録より*
日本列島の中で、くりひろげられてきたわが民族の歴史―それは、われわれの過去であると同時に現在であり、また未来ともつながっている。特に、維新以後の急速な発展は、世界史上の一つの「謎」であったが、そのような今日の日本国をつくり上げてきた原動力はどこにあるのか。この設問をもって本書は書かれた。戦後歴史学の成果に立脚しつつ独自の歴史観によって貫かれた好個の概説書。
☆井上清さんの本(既読)
「条約改正」井上清著、岩波新書、1955.05.20
「日本の歴史(上)」井上清著、岩波新書、1963.09.25 -
中巻は江戸時代~明治の憲法制定までを扱っている。
ある意味で日本史が最もアツかった時代であり、
著者は、そのアツさの要因を、民衆の中での(じわじわとした)
自立心の向上に求めている。
ともすれば「慢心した支配階級の堕落」一本で語られがちな
江戸~明治の激動に関して、民衆の自立心の向上をキーとした
一貫した分析は、一般的な教科書のこの時代の扱い方とは異なり
読みながらとても新鮮な感じをうけた。
学生時代に、教科書と合わせて本書を読むことができれば、
多様な視点の大切さを、実践的に学ぶことができるのではないだろうか。