- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004150138
感想・レビュー・書評
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S/11/611.99/W27
【佐久の医療とケアの歴史/The History of Saku Community Health Care System】 -
佐久総合病院において先進医療に精力的に取り組み、地域医療の発展に貢献した著者の体験記。「農民の中へ」のモットーと共に積極的に農村の暮らしに入り込み、「農夫症」と呼ばれる一種の風土病的な傾向に初めて日の光を当てる。情熱が伝わってくる一冊だった。
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長野県臼田町――予防医学や巡回診療に数々の業績を残し、国際農村医学会の主催地ともなった佐久病院がそこにある。戦前の学生運動の挫折後、初心を忘れず農村に入り、敗戦後院長となった著者が、戦後民主主義を身をもって実践しつつ築き上げたこの病院の苦闘の歴史から、医療とは何か、人間の生き方の問題等多くの示唆が得られよう。
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クラシックです(専門を問わず読まれるべき)。
若月氏は佐久総合病院創立まもなく、外科医として赴任し、それから農村への積極介入を行った、予防・早期発見を旗印に、演劇なども取り入れ啓発活動にも余念がなかった。この獅子奮迅の働きっぷりは、Medicalisationとも取れなくもないが、彼のような働きがあったことを認めず(知らずに)Demedicalisationを声高に謳うこともできない。経済的制約から、ストーブの導入さえけちることにより、農夫病にかかること、つまり、病理云々ありきではなく(特に農家のかぁちゃんの)生活環境向上を視野に入れていたり、外科医でありながら、切って張ってではない部分、非外科的なところに労を惜しまかったところに見るべきものがある。農村医療で先駆的な働きを始めて、70余年が経つが今なお医療の世界の先導者は佐久卒業生が多い(初台リハビリセンター然り)が、偶然ではなく、その土壌をどのように作り上げたか、一片が読み取れる。 -
地域医療を考えたい人に。
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