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- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004201960
感想・レビュー・書評
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憲法第九条が生まれる歴史的経緯が解説されるとともに、九条の平和主義をめぐる著者の主張が展開されています。
本書は米ソ冷戦時代に書かれた本なので、現代の国際情勢にあわない叙述も散見されます。それは、中国や北朝鮮の脅威が高まりりつつあるという、改憲派の主張するような意味においてだけではなく、九条の平和主義を国民国家の水準においてのみ論じているという点にも見られるように思います。
ただしかえってそのために、今日では憲法をめぐる議論のゼロ・ポイントが当時より相当にせりあがっていることに改めて気づかされることになりました。その意味では、本書刊行以後の憲法をめぐる議論の推移は、改憲派の台頭ということ以上に、護憲派の理論的怠慢にその責任があるというべきなのかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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