ことばと発達 (岩波新書 黄版)

著者 :
  • 岩波書店
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  • / ISBN・EAN: 9784004202899

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  • 岡本夏木『子どもとことば』では、「一次的なことば」の習得に重点をおいていたが、この書物は社会的な言葉としての「二次的なことば」の習得に重点を置く。いろいろとまなぶことはあるが、後半はすこし話がまばらになる。

  • 「一次的ことば」と「二次的ことば」
    この本では、後者に重点を置いて述べられている。
    二つのことばをつなぐ環境としての「先生」「友だち」の存在、コミュニケーションの大切さも説いている。

    「ことば」について学ぶのであれば、必須の書。
    私にとっては、星20個あっても足りないくらいである。

    プレミアがついており、入手が困難。
    しかし、堅実に運営されている図書館であれば、所蔵されているはず。
    電子書籍で復刊してほしいところ。

  • 【版元】
    著者:岡本 夏木[おかもと・なつき](1926-) 発達心理学。
    通し番号 黄版 289
    ジャンル 岩波新書 > 言語
    刊行日 1985/01/21
    ISBN 9784004202899
    Cコード 0237
    体裁 新書・並製・カバー

    子どもはおとなになるまでに,ことばを二度獲得する.最初は誕生から始まる幼年期,そして第二のことばの獲得は,子どもの学校生活と共に始まる.学童期のことばはどのような特徴をもち,子どもの発達とどうかかわり合うのか.学校という場での子どもとことばのかかわりに焦点をあて,新しいことばの世界と格闘する子どもの姿を明らかにする.
    https://www.iwanami.co.jp/book/b267712.html


    【簡易目次】
    はじめに――発達のなかのことば 001

    一 ことば以前 015
    新生児のコミュニケーション 017
    発達の場における「人」の機能 032
    共有関係のなりたち 048
    行動による対話 065

    二 シンボルの形成 083
    記号の世界 085
    音声の機能 100
    人間におけるシンボル 113

    三 ことばの獲得 127
    ことばの機能と子どもの発達 129
    自我の形成とことば 160
    発達の障害とことば 180
    おわりに――三つのエピソードから 191


    【目次】
    目次 [i-ii]

    はじめに――発達のなかのことば 001
      「話せないもの」から「話すもの」へ
      子どもたちの戦いが教えるもの
      発達のなかのことば
      発達の障害とことばの遅れ
      ことばとこころの乖離


    一 ことば以前 015
    1 新生児のコミュニケーション 017
      発達の場としてのコミュニケーション
      社会的動物としての人間
      新生児の同期行動
      新生児の共鳴動作
      サイクルの交換

    2 発達の場における「人」の機能 032
      乳児にとっての「人」と「物」
      意図をもってかかわる
      同じ人間として反応する
      さまざまな機能、いろいろな場面
      新しい課題をつくり出す
      いくつもの感性経路を通して
      開かれた系、開かれた場

    3 共有関係のなりたち 048
      意図的道具性と協約性
      微笑の共有
      目と目の絆
      視線の共有
      意図の発生
      シグナルの共有
      人見知りはなぜおこるか

    4 行動による対話 065
      やりとりゲームの意味するもの
      スプーンとしてのスプーン
      テーマの共有
      経験の共有
      対話的発声
      指さしとことば


    二 シンボルの形成 083
    1 記号の世界 085
      シンボルとしてのことば
      「象徴の森」
      シグナル
      インデックス
      シンボル
      象徴機能と言語機能
      寝るふり
      模倣の意味

    2 音声の機能 100
      動作の脱文脈化
      音声の自由の獲得
      意味の模倣としての音声
      ハリディの調査
      岡村佳子氏の調査

    3 人間におけるシンボル 113
      意味づけ・意味づけられる関係
      行動物から静観対象へ
      情動的・行動的性質のくびき
      対人的関係のくびき
      外なることばと内なることば


    三 ことばの獲得 127
    1 ことばの機能と子どもの発達 129
      追跡研究の問題点
      模倣的発声と自発的発声
      「ニャンニャン」の記号化過程
      ことばの役割
      コレ・ナニウマ?
      コレ・プチノヤネ・プニチアゲルワ
      話の消長
      育児語の特徴  

    2 自我の形成とことば 160
      ことばと自我
      自分の名前と自分
      キミとボク
      情動とことば
      動作とことば
      しつけとことば
      ことばによって失われるもの

    3 発達の障害とことば 180
      ことばの障害
      障害とは何か
      発達的問題としてのことばの障害
      研究と実践の協力体制
      障害児のことばが教えるもの


    おわりに――三つのエピソードから 191
      変なことば
      「生活」とことば
      ことばの共有


    あとがき(一九八一年一二月 岡本夏木) [199-202]

  • 勉強になりました。

  • £1.50 書き込み有り

  • 主に日本語における母語獲得の話。
    幼児が言語というものに始めて出会い
    基礎的な概念を確立する時期を言語獲得における一次的とし、
    その後学齢期に達し、文語を始めとする
    他者一般に話しかけ、文脈依存ではない言語を獲得する時期を二次的とし
    両者には劇的な質的違いが存在するとする。

  • 卒論で使いました。小学校の先生になるなら、読んでおくといい本。

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著者プロフィール

元 京都女子大学文学部教授京都教育大学名誉教授2009年逝去

「2016年 『意味の復権[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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