- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004203544
感想・レビュー・書評
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ゴマは、サントリーのセサミンの宣伝攻撃でかなり注目を浴びている。また、私も油は、金印純正のかどやのごま油を使っている。とにかく、香りがいいのだ。
ゴマには不飽和脂肪酸のリノレン酸が46%、オレイン酸が39%含まれている。健康にいいのだ。
著者のゴマへのささげる愛情の強さに感銘する。ゴマは、熱帯地方原産の植物アフリカのサバンナで生まれ、世界に広がった。そのルートは, 二つの大きな流れに分かれていた。一つは陸路で,エジプトから地中海,中東,インドを経て,中国,日本まで伝えられた。 もう一つは海路で,アフリカ東部からアラビア,インド西岸,東南アジアへと運ばれた。シルクロードよりずっと前に「ゴマの道」があった。ゴマは香料、医薬用、灯り用、油脂のミイラ作りの使用。アラビアンナイトでは、「ひらけゴマ」というフレーズに押し上げられた。ゴマは宝物で、はじける様を呪文にしたと言われる。
エジプトでは、クレオパトラがごま油をボディ・オイルとして使用した。古代インドでは、仏教の教えで肉食が禁じられたため, 高たんぱく質のために胡麻がすりごまやペーストにされて使われた。
中国では、紀元前3世紀の「神農本草経」にゴマが記載されている。南朝時代(420−589)の「本草経集註」にも記載されている。李時珍の「本草綱目」秘薬とされているゴマは 食べる丸薬であり、「気力を増し、脳髄を補い、飢えず、老いず、寿を増す」という不老長寿のクスリだった。薬食一如。医食同源の重要な役割を果たした。胡麻餅, 胡麻煎餅としても食べられていた。
日本では、縄文時代の晩期には,既に関東以西で栽培されていたことが確認されている。 殺生肉食の禁令で、ゴマの植物性油脂が利用された。一般では、ゴマは手に入らずエゴマが使われていたという。
禅寺に起源を持つ身体にいい精進料理、仏事、懐石(会席)などの料理になった。ゴマアブラによる 天ぷら。ゴマカスとは、「胡麻菓子」を語源とする説があり。 江戸時代の「胡麻胴乱(ごまどうらん)」という菓子のことで、中が空洞になっているため、見掛け倒しのたとえに用いられたことによる。少し、ゴマとは関係ないところで不名誉な言葉に使われるが、ゴマは不老長寿の宝として歩んだ歴史がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつ読んだのやら
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ゴマはアフリカサバンナから
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アフリカ発祥のゴマが世界中へ伝わっていった道のりを、現在の植生などからたどる。
貴重な植物性油脂の源として、高い栄養素と独特の香りや風味、さらに栽培しやすさから世界各地に伝播し、固有種が生まれてローカルな料理と結びついて受けれいれられた、と。 -
油糧作物への興味から読んだ本。ゴマの歴史よりも
本気で品種改良に取り組んだ筆者の努力に目が行く。
とても素晴らしく、濃いゴマ味です。 -
ゴマが日本まで旅をする話。小説だった。