報道写真家 (岩波新書 新赤版 87)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004300878

作品紹介・あらすじ

報道写真家としての第一歩を「水俣」で印した著者は、フリーランスとしてベトナム、韓国の取材を軸に、激動する現代史と向きあってきた。その軌跡を振り返りつつ、同世代の報道写真家たち、現場の緊張感、人びととの出会い、数々の失敗や苦悩を率直に語る。収録した数多くの写真は現代がどういう時代かを私たちに鋭く問いかける。

感想・レビュー・書評

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  • 今ではインターネットの動画サイトで、世界中の事件や事故を観ること
    が出来る。東日本大震災を持ち出すまでもなく、繰り返し流される映像
    は強烈なインパクトを持っている。

    それでも、やはり写真が好きだ。動画は一連の流れを見せてくれるが、
    写真はそのなかの一瞬を切り抜いて訴えかけてくる。

    本書は報道写真家である著者が、報道写真を志したきっかけから
    最初の取材となった水俣、韓国、インドシナでの思い出とそこで
    出会った人々を描く。

    発行が1989年なので少々古いが、当時は一眼レフが広く普及して
    いたのか。オートフォーカスで、誰もが簡単にカメラを扱える時代
    になったよね。

    そして、今はデジタル・カメラだ。携帯端末にもカメラ機能があるから、
    事件・事故に遭遇すれば誰もが簡単に撮影することが出来る。

    それでもやはりプロの写真家が捉える「決定的瞬間」には一味
    違うものがある。

    どんなに動画が便利だろうと、私はこの先も写真を愛して行くのだろう
    な。あ…写真集が溜まる。汗。

  • 写真誌LIFEの廃刊
    水俣病の写真
    韓国,ベトナム,カンボジア。

    報道写真が果たしてきた役割は大きい。

    デジタル1眼レフが普及し、専門家としての報道写真家の質を問いかける。フォトジャーナリストとは呼ばない。

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著者プロフィール

一九三六年島根県津和野生まれ。一九六〇年東京農業大学・東京綜合写真専門学校卒業。
一九六二年に写真展「水俣病」を開催、他の主なテーマは「激動の韓国」、「北朝鮮」、「ベトナム戦争」、「ソ連邦崩壊」など。著書に『水俣病』(三一書房)、『報道写真家』(岩波書店)、『桑原史成写真全集』四巻(草の根出版会)、『水俣事件』(藤原書店)など。二〇一四年土門拳賞受賞。一九九七年に郷里の津和野に「桑原史成写真美術館」が開館。

「2022年 『いのちの物語 水俣 桑原史成写真集1960 ~ 2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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