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- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004302674
作品紹介・あらすじ
解体から1年余、ますます混迷の度を深める旧ソ連。急速な市場経済化に伴うインフレの進行や民族対立などが軍民転換や企業の民営化を困難にしている一方で、豊かな資源を背景に、各地方ではすでに活発な経済活動が始まっている。長年ソ連経済を実地に調査してきた著者がその現在の姿を正確に見すえ、今後の日本とのかかわりを展望する。
感想・レビュー・書評
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ソ連解体以後のロシアに関する書籍は数多くあるが、その中でも割りとわかりやすい方ではないかと思う。
個人的には経済統計に関するところが興味深く読めた。ソ連の国内総生産の2割が軍事支出であり、これはブレジネフ期のオイルショックで原油高による外貨収入で何とか持ちこたえたことに由来する。かつ電子機械の多くは軍需産業に振り向けられる。また技術もあるにはあるが、理論研究ばかりで応用研究がなされていない。今もロシアのエアロフロート社も西側の期待を多く導入しているのも、ツポレフやイリューシンの機械があまり善くないからだろうし、UAZ社も外資に買収されてしまった。
そのような中、資源による経済開発を推奨している。ロシアと日本は北方領土に関して揺れているが、それ以外に関してはあまり利害対立はないし、よくなるであろうと私は考える。かつ中東より近いわけで、ガスや原油、レアメタルなどの鉱物資源に多く恵まれたロシアは、貴重であろうとは思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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