ジャーナリズムの思想 (岩波新書 新赤版 494)

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  • 岩波書店
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304944

感想・レビュー・書評

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  • 授業課題のきっかけに読んだが、非常に勉強になった
    特に「社説の虚構」の箇所は社説を絶対視していた見方が
    非常に変わったように思う。

  • [ 内容 ]
    ニュースの選択は正しいか。
    表現方法はどうするか。
    取材はどこまで許されるか。
    人権には配慮したか。
    権力からの独立は保たれているか…。
    長年の現場体験を踏まえ、新聞・テレビはどのような思想で、何をどう伝えるべきかを深く考える。
    この国のジャーナリズムを私たちの社会の「共同作品」とするための問題提起の書。

    [ 目次 ]
    第1章 ジャーナリズムの倫理観
    第2章 テレビの特性と思想
    第3章 言論・報道の「日本的」自由
    第4章 「不偏不党」と「政治的公平」
    第5章 ジャーナリズムとナショナリズム
    第6章 客観報道主義と署名記事
    第7章 ジャーナリズムと人権思想

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ジャーナリストが相手取るべきは歴史であって、歴史に対して意義を主張する以上非当事者原則を貫くべきで、非当事者原則を貫くならその時代の良識的な社会規範と衝突は避けられず、その衝突をやむを得ないと言い切るジャーナリストの厳しい覚悟とその意味が市民社会に伝われば良いが、それを伝えた時受け入れてもらえるだけの価値ある活動を現在のジャーナリストは積み上げられているのだろうか、

    みたいな話が面白かった。
    以下は妄想なので筆者の主張とは関係ありません。


    たとえば震災の取材で大勢のジャーナリストが被災地に集う光景を見て、支援物資の一つでもついでに運べないのかなとよく思ったものですが、もしジャーナリストがおにぎりの一個でも被災者に渡そうものなら、それが非当事者であれという千丈の堤の蟻穴になるかもしれない、ということでしょうか?
    グレーゾーンを作らないためにとにかくブラック一色を目指すしかないのがおそらくこの類の原則に通じて言えることなんでしょう。ということは「ハゲタカと少女」への批判と撮影者を結果的に自殺に追い込んだことは、人類社会の進歩に不可欠だった「記録」に対して後ろ足で砂をかけたようなもので、それを思うと一般市民によるジャーナリスト思想への理解は他の職業倫理へのそれと比較しても急務じゃないのか思ったら必読書なんていう便利なタグがあったので、嬉々として貼っつけますね。

    もうちょっと職業倫理について読んでから再チャレンジしますー

  • ★★★★☆

  • この国のジャーナリズムを私たちの社会の「共同作品」にするための問題提起の書。(本書紹介より)
     新書を呼んで面白いと思ったのは久しぶり。ネットが普及する前に書かれたが少し残念だが新聞、テレビ、出版社等に興味のある人もない人も読むべき本。

    以下、読書メモ
    「今の日本で自由な発言ができると思っているのは、実は、自分が多数派の一員だから不自由を感じないでいるでけかもしれない」
    「人類から愛国心をたたき出さない限り、平和な世界は来ない」
    「社説、コラム、一部の署名記事などのように言論性を明示したものより、一般記事、一般ニュースやドキュメンタリーなどの「客観報道」の中に含まれるオピニオン性を、より重要視する必要ある。」→非明示的な言論の重要性
    「政治への関心を強めながらも、政治参加に結びつかず、一億総評論家作りに終わっている。」
    「職業意識の確立だけでは、商業性に対抗できない」
    「大量のマスコミ関係者が政府や自治体の審議会に参加している」

  • ジャーナリズムのあり方など、さまざまな問題提起があり、十年前でも大して変わっていない印象を受けた。今後も、テレビや新聞などのジャーナリズムの多くの課題は残っていくのだろうか・・・。

  • "ジャーナリズム"とはどのようにあるべきか、その定義は何か。答えを見つけたいならこの本。答えは自分で見つけるにせよ、とても参考になるので記者になりたい人は必読。

  • とりあえず、読むべき本である事は間違いない。

  • 読破次第、アップします

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著者プロフィール

元共同通信社編集主幹。

「2011年 『調査報道がジャーナリズムを変える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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