法隆寺を歩く (岩波新書 新赤版 1222)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004312222

作品紹介・あらすじ

訪れるたびに惹かれゆく古刹、法隆寺。現存する世界最古の木造建築を擁するというのみならず、そのゆかしい建造物や彫刻・絵画は、今なお見る人びとの胸に敬虔な想いを呼び起こす。法隆寺を、そして世界中の古代美術の遺跡を長年にわたり訪れてきた著者の案内のもと、閉ざされた聖域、隠された史実をもたどりながら、境内をめぐり歩く。

感想・レビュー・書評

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  • 建築史・美術史の観点から、法隆寺や聖徳太子についての研究をおこなってきた著者が、読者に法隆寺の案内をおこなうという体裁で、これまでの研究成果についてわかりやすく解説をおこなっている本です。

    法隆寺の再建にまつわる論争の経緯や、法隆寺にのこされている建造物、彫刻、絵画についての解説が含まれており、著者の法隆寺および聖徳太子の研究についてまとめられています。

    その一方で、「皆さん」と読者に呼びかけ、「深い感動をおさえずにはいられませんでした」といった著者の情熱がストレートに表現されている文章は、多少読者をえらぶかもしれません。著者の研究成果を一般の読者に向けて解説している本としては『斑鳩の白い道のうえに―聖徳太子論』(講談社学術文庫)がありますが、本書ではその後の著者の研究の成果も盛り込まれています。

    著者が「あとがき」で、「私の五十余年にわたる法隆寺研究の集大成とも云うべき本書が、私の八十五歳の誕生日を前にして刊行されますことにこの上ない欣びをおぼえます」と述べているように、これまでの研究者としての来歴を振り返りつつ、法隆寺を案内するというかたちの叙述になっていて、読者によってはこうしたスタイルに親しみを感じるのかもしれません。

  • [ 内容 ]
    訪れるたびに惹かれゆく古刹、法隆寺。
    現存する世界最古の木造建築を擁するというのみならず、そのゆかしい建造物や彫刻・絵画は、今なお見る人びとの胸に敬虔な想いを呼び起こす。
    法隆寺を、そして世界中の古代美術の遺跡を長年にわたり訪れてきた著者の案内のもと、閉ざされた聖域、隠された史実をもたどりながら、境内をめぐり歩く。

    [ 目次 ]
    はしがき―法隆寺に魅せられて
    序章 在りし日の法隆寺の南大門跡に立って―厩戸皇子の生涯を偲ぶ
    第1章 消された聖徳太子創建の鵤寺
    第2章 華麗なる玉虫厨子
    第3章 西院伽藍を巡る
    第4章 東院伽藍に佇む
    おわりに―中門の前に立って

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  • なんだろうこれは…。これは…そう、たとえるならば、ラヴレター…!

    先生!愛が溢れすぎてます!!!

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  • 素敵な本です。たんなる、旅行記的な、今流行の仏像ガールが喜びそうな軽い本かと思ったら、全然違います。
    長い年月、の研究の集大成が「法隆寺」。
    この本を手にしながら、斑鳩の地を歩いたら、何て素晴らしいだろうと、心から思いました。

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