富士山――大自然への道案内 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004314370

作品紹介・あらすじ

富士山-。弧をえがいて屹立する、その美麗な姿は、私たち日本人の心をとらえてやまない。荒々しく迫る山肌、清らかな湧水、鬱蒼と生い茂る森林。長年、富士を間近で見つめてきた著者をガイド役に、その豊かな自然を旅する。七つの探訪コースをめぐりながら、世界に誇る富士山の魅力を存分に味わう。

感想・レビュー・書評

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  • 富士山へ行く機会がある際には読み込もうと思う。

  •  副題に「道案内」とあるように、富士山のエリアごとのガイドブックの形式を採っているが、内容は単なる観光案内・登山案内とは程遠く、富士山の地学的情報がコンパクトに整理されている。特に貞観と宝永の2度の大噴火に関しては独立した章節を設けて、歴史学的な分析に踏み込んでいる。過不足なく、図版も多く、防災や環境保全・保護への問題意識も明快で、非の打ち所がない著作である。

  • 富士山の自然誌紹介の決定版と思う。
    ちょっと、情報を詰め過ぎだか。

  • ,

  • 富士山を中心として、空間、時間を広くカバーした、しかし簡潔にポイントをついた、そんな本です。かつて「伊豆の大地の物語」という本を読み、とてもおもしろかったのですが、同じ著者でした。
    現時点で累計15回富士山に登っています。この本を読んだあとは、またこれまでと違う視点で登ることができるでしょう。来シーズンもまたたくさん登ろう!

  • <目次>
    コース案内
    序章  富士山の基礎知識
    第1章 江戸幕府をゆるがした噴火~宝永噴火コース
    第2章 変わる麓の姿~貞観噴火コース
    第3章 土砂に埋もれた原野~東麓コース
    第4章 火の道、水の道~南東麓コース
    第5章 崩れゆく富士山~西麓~南西麓コース 
    第6章 相模国をおびやかした噴火~北麓コース
    第7章 富士山頂~山頂登山コース

    <内容> 
    富士山の火山としての歴史、火山学、そして実際の登山。これが一冊で出来る本。


    学校図書館

  • 勉強になりました。

  • 富士山の生い立ちを地質学的に解説しながら、富士山の回りを一周するガイドツアーとなっている。内容的には非常に深いながらも、現在観光スポットとなっている場所から、富士山の歴史に思いを馳せる事が出来る様になっている良書だと思います。

    本書を読んでから富士山、富士五湖を始めとするスポットに再度訪れてみれば、確実に視点が変わっていて新たな楽しみが広がると感じます。

    容姿端麗な富士山は今だけだということがわかりました。自然の時間軸は人間の営みと比較してかなりゆっくりではありますが、確実に変化はしています。本書を読めば、その変化を恐れるばかりではなく、変化そのものを楽しめる様になるでしょう。
    世界ジオパーク認定を目指すべきであるという著者の主張もよく理解できました。

  • まさに大自然は生きていることを実感しました。

  • 現時点で富士山に登ろうと思った人が、岩波新書を読むだろうとは思えない。
    それほど、富士登山は世界登録で「地に落ちた」感じがする。
    そもそも信仰の対称になったのですから、庶民的であっても問題はないのですが・・・・。
    むしろ、弾丸登山とか、なんでも経験・・・という面白半分の登山を聞くに及んでは、手垢がついた感がしないでもない。
    富士山は一度は登ってみるものだと思っている。
    できれば体力に自信がある年齢のうちに。
    「富士山 信仰の対象と芸術の源泉」というのが正式名称らしい。

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