アウグスティヌス――「心」の哲学者 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316824

作品紹介・あらすじ

「西欧の父」アウグスティヌス(三五四‐四三〇)。『告白』『神の国』などの著作をはじめ、永遠なる神を前にして人間の「心」を深く見つめるその思索は、自由意志の問題、悪の原因について、さらには時間論にまで及ぶ。激動のローマ帝国末期、哲学と信仰を架橋し、知の探究をとおしてキリスト教の道を歩んだ生涯を描く。

感想・レビュー・書評

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  • レポートに関係のありそうな部分を拾い読み

  • 非常に読みやすく、アウグスティヌスの一生がまとめられている。女性との愛に生きた若い時分や、田舎で穏やかに家族と暮らし、哲学談議を交わしていた頃の話から感じる彼の人間らしさに惹かれる。私後も著作物が残るよう、管理と編集に力を入れたことに感謝したくなった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/688048

  • あとで書く

  • アウグスティヌスの生涯をたどりながら彼の思想の概略を説明していて、非常にわかりやすい。

  • アウグスティヌスの思想自体を取り扱うというよりは、伝記的な側面が強い書物である。ただ、そうした彼の生涯を道行きをたどることで、彼の思想の特徴を描き出そうとしているともいえる。修辞学者・哲学者・マニ教信者としてのアウグスティヌスが聖書をどのように読んでいき、どのように変容したのかが丁寧に描かれる。また、わかりにくいので有名な三位一体説についても、簡潔ながらわかりやすい説明があって参考になった。

  • いつ思想の解説が始まるのか、と期待しつつ、時系列で綴るアウグスティヌスの「物語」から目が離せない。

    巻末のブックガイドも充実していてワクワクしてくる。が、次に読むのは漱石『こころ』なのかもしれない。

    アウグスティヌスの思想についてはあまり深くは触れない。ここでいう深くとは、現代から見たアウグスティヌスの考えはどうとか、その後の影響はこうだったとか、そういった深さであって、アウグスティヌスが生きた時代における彼の思想については、彼の生き方そのものが語っているように書かれていて新書サイズながらたのしめる。

    この点ちょっと期待外れだったのだが、「興味があれば巻末のブックガイドから探して手に取ってみてください」ということであれば「新書」としての出来が抜群に良い気がする。

  • 思想の紹介を交えながらアウグスティヌスの生涯をたどる。思想の紹介はごく簡単なものだが、読みやすく、入門には適切。
    岩波新書を見直しつつあるこのごろ。

  • 結局、キリスト教賛歌・アウグスティヌス賛歌なのだが、それなりに有用。

  • 中世キリスト教といえばアウグスティヌス、とはいうもののその詳細はよく知らなかったので. 若いころはかなり考えて考えて揺れていたんだな、というのをしって少し今までより人間的な親しみを感じた.

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著者プロフィール

東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程修了(哲学)。現在、岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科教授。

「2020年 『アウグスティヌス著作集19/Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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