- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005001132
感想・レビュー・書評
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例えにちょっと時代を感じるのが、逆に数学の定理が不変であることを引き立てているように感じて読物としても面白かった。数の悪魔→本書の順で、たくさん書き込みをしながら読むのが個人的なオススメ。親愛数がやっぱり好き。
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ふむ
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難しかったです!
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数学についての小話が十二話ほどつめこまれているが、意外と一つ一つが重くて読むのに時間がかかる。内容をしっかりと理解していくためには、自分で一つ一つ丁寧に解いていかなければいけないかもしれない。少なくとも、既知の内容でなければ一つ一つ説いていかなければ言っていることがよくわからなくなってくるだろう。結果だけならばわかるのだけれど、過程を理解しなければ基本的には本当に理解したことにはならないし、颯爽と記憶から抜け落ちていってしまうだろう。つーわけで、これはある意味教科書みたいなものなのかもしれない。ともかく、数学関係の本はある程度本格的に書かれているならば、家で寝転がりながらでもいいからじっくりと読まなければいけないのだなあと思った。
個人的に印象に残っているのは、π、アキレスと亀、集合だろうか?作図にもかなり紙面が割かれていたが、作図はやはり問題を解くのは愉しいが、定理を説明されるのはそれほどこころひかれないといった感じだろうか?数の仕組みや不思議さなども興味はひかれるものの、やはりそれほどでもない。だが、πの仕組みはかなり心引かれるものがある。何ゆえ、2πrが直径となりうるのか?それを今まで真剣に考えたことはなかった。そういうものなのだろうと思っていたが、仕組みはこうらしい。円の中に三角形を書く。その周をlで表す。次に、四角形を書きその周を……といったことを無限回繰り返していけば、やがてその周は円に近づいていくこととなる。そして、そのときの全ての周は○×2rとなっている。それならば、この○こそがπとなるというわけであり、この○の部分は3.14へと次第に収束していくこととなる。といったからくりがあるらしい。なので、このπというやつは便宜的につくられた数字とも言えるし、逆算して計算されているあたりがなんとも近代の科学的な発想である。近代科学は近似する値を複数の計算式から導き出し、それが一定の枠内に収まっていればよしとするという方式が採用されているらしい。しかし、冷静に考えればこれは当たり前で、経験則的にあるいは直観的に生み出されたものでなければ、基本的にどれもこれも逆算して導き出されているものなのであろう。ちなみにアキレスと亀もかなり面白い。このパラドックスを説くときに哲学者なんかは有限と無限を取り違えているといった話を持ち出す。つまり、実際は有限でしかないものを無限と見なすことによってごたごたとなってしまっているというわけである。なんていうのかな、実際の三次元上の距離は、確かにこれは可能無限ではあるが、これを実無限と見なすことによってこのパラドクスはとけなくなってしまうといったイメージだろうか?だが、本著ではこういった解釈が加えられていた。このパラドクスはあくまでアキレスが亀に追いつく前までのものしかない。つまり、二分の一秒前にはアキレスはまだ亀に追いついていない、八分の一秒前にはやはりまだ追いついていない、といった具合で、このパラドクスは大前提としてアキレスが亀に追いついていないというものが先にあり、よって、アキレスが亀に追いつくはずはないのである。カントールの無限集合に関してはかなり浅くしか書かれていないが、哲学的にも興味深い分野ではある。以上。 -
[ 内容 ]
数学のおもしろさを伝授しよう。
かわった性質をもつ数9。
たて、よこ、ななめ、加えると同じ数になる魔方陣。
ふしぎなπの話。
正五角形の作図。
アキレスと亀の追いかけっこ。
不可能とされている角の三等分。
ピタゴラスの定理をみたすピタゴラス数。
どれもこれも知っていると得することうけあい。
[ 目次 ]
1 ふしぎな数“9”
2 数を割る
3 魔方陣をつくろう
4 おもしろい数列
5 数あてゲームと暦
6 親愛数と完全数
7 ピタゴラスの定理
8 正五角形をかこう
9 πの話
10 アキレスと亀
11 角の三等分
12 集合をめぐって
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
数学が面白いと感じるかどうかは嗜好性が強い。俺には野球がツマラン。
でも数の綺麗さは分かるかな