- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005004423
感想・レビュー・書評
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おそらく、これで化学好きにはならんだろうなぁ。まず、どのあたりを対象に書かれているのかがイマイチ分からん。自分の頭が悪いから仕方ないのかもしれんけど、想定している年齢層と、実際に書かれている内容との間に、かなりの乖離があると思える。平易に書こうとして失敗しました、的な。あと、会話調にするんだったら、もう少しマシな対話に出来んもんか。やり取りがお粗末すぎて、そちらにばかり気が行ってしまうのもマイナスポイント。駄作。
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[ 内容 ]
原子・分子が苦手な人いらっしゃい!
わからないままでもいいじゃない、実験をしながら化学を思いっきり楽しんじゃいましょう。
いつもおもしろ実験が頭をはなれない元高校化学教師のおじさんに、高校一年生コンビが質問攻め、鋭く突っ込みます。
嫌われもののモルだって、らくらく克服できますよ。
[ 目次 ]
ミクロの世界へようこそ!―原子と分子
モルがこわい―反応式と物質量
海の水から塩をつくる―酸・塩基と溶解度
青赤の表―金属・非金属と酸・塩基
台風のエネルギー―水の三態とエネルギー
角砂糖を溶かす―濃度と沸点上昇・浸透圧
石灰の山―カルシウム化合物のサイクル
ドライアイスであそぼう―気体の法則と臨界
ジャガイモまるごとから考える―デンプンとセルロース
おじさんは化学の国のファーブルだ―気体の法則とクラブ実験
あぶらとあぶら―油脂とセッケン
林間に紅葉を焚く―環境問題から勉強について考える
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
最近、理科教育の見直しで、理科の実験塾みたいなものがあちこちにできている。
ただ、小中学校で行う実験について、個人的にはごく一部を除いて無駄なものばかりだったような気もする。実験から論理を導く論理力も、あるいは新しい知見を見出すための基礎知識も、双方ともに欠けている中で行う実験に意味を見出すのは難しい。
そんな「実験」がはびこるので、高校入試レベルでも「実験」に関わる問題といえばガスバーナーの火の付け方だったりする。
本書は一応中学生程度に「実験の面白さ」を伝えようとするものだけれど、残念ながら表面的な知識に流れて面白いとは言い難いものになってしまっている。まあ男の子と女の子、それから先生役の会話で成立させる定番方式の化学本にはつまらないものが多く、本書もその中の1つということか。
また、時代の流れを受けて環境問題などに言及しようとするのも余計な配慮という感じ。科学の可能性や知識のない読者を対象に愚痴を言っているような印象しか得られなかった。
小中学生でも楽しめる実験や、あるいはそこから知見を得られる実験というのは確かにある。しかしそういう実験を探して面白さを本気で提示しようという試みも見られず、残念な本だった。