生きもの地図をつくろう (岩波ジュニア新書 585)

著者 : 浜口哲一

• 岩波書店 (2008年1月22日発売)

作品紹介・あらすじ

地球環境問題に関心があって自分でも何かしてみたい。そんな人にぴったりなのが生きもの地図作りです。誰でも気軽に取り組めて、春はタンポポ、梅雨時はカエル、夏はセミ、秋は虫、冬は野鳥と、一年中できるのも魅力。何より自分の街の自然に親しめるようになります。身近な生きものの様子から、環境の変化を読み取る方法を身につけよう。

感想・レビュー・書評

[ちいさな帆さんの感想 · 2020年1月17日]

浜口先生のことを忘れない。平塚市博物館館長であった時に、僅かではあったけれどそばにいて沢山の刺激を受けた。長く連れ添った師匠と弟子の関係では全然なかったけれど、今でも私は勝手に師と思っている。浜口先生・平塚市博物館の代名詞と言ってもいい「生きもの地図」の入門編。読んでいてワクワクする一冊、子どもの自由研究にもぴったり！（ちいさな帆）

[koishi-2018さんの感想 · 2019年1月12日]

2008/9/28　〜　10/12　読みました。
生きもの地図をつくろう　浜口哲一／著　　2008.1　岩波書店　 (岩波ジュニア新書 585)

　『ネイチャーリーダー初級講座－４』　：　　浜口先生の講座を受けるので、読み始めた本です。
URLは　https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/22fd24f949491c40fc9c9b8abf5dac83

講座でも　紹介され、読まれた方の
「ジュニア向けと書いてありますけど、中身は　濃いですよ〜。」　との声が聞こえます。

講座では、トコロジストになろう！　が主題でした。
そのためにやることの１つが、「生きもの地図をつくろう」　です。

この本には、　春のタンポポ、梅雨時のカエル、夏のセミ、秋の鳴く虫、冬の野鳥
の地図作りを　例にして、具体的な実施方法が　述べられています。
そして、その実施した結果と　結果の読み方も　ていねいでわかりやすく解説されています。

自分のフィールドを持って、定期的に観察し、それを地図に記録する。
そんなに堅苦しく考えなければ、だれにでもできそうです。
さっそく　やってみましょう！

内容
春はタンポポ、梅雨時はカエル、夏はセミ、秋は虫、冬は野鳥と、一年中できて、自分の街の自然に親しめるようになる「生きもの地図作り」。
その作成法を紹介し、身近な生きものの様子から環境の変化を読み取る方法を解説する。

著者：浜口 哲一
１９４７年山梨県生まれ。東京大学農学系大学院林学専攻修士課程修了。
平塚市博物館館長兼学芸員。自然観察会の指導、展覧会の企画などの仕事も行っている。
著書に「自然観察会の進め方」など。

主な著書
1.　生きもの地図をつくろう　浜口哲一／著　岩波書店　2008.1
2.　生きもの地図が語る街の自然　浜口哲一／著　岩波書店　1998.10
3.　放課後博物館へようこそ　地域と市民を結ぶ博物館　浜口哲一／著　地人書館　2000.6
4.　自然といっしょにあそぼう　１　浜口哲一／著　野原はおもしろい　学研　1991.4
5.　自然といっしょにあそぼう　２　浜口哲一／著　森や林はおもしろい　学研　1991.4
6.　自然といっしょにあそぼう　３　浜口哲一／著　水辺はおもしろい　学研　1991.4
7.　自然といっしょにあそぼう　４　浜口哲一／著　海辺はおもしろい　学研　1991.4
8.　自然といっしょにあそぼう　５　浜口哲一／著　まちの中はおもしろい　学研　1991.4
9.　てのひらおんどけい　浜口哲一／ぶん　福音館書店　2003.10
10.　かわのまわりのいきもの　浜口哲一／指導　フレーベル館　1992.11
11.　浜辺のコレクション　浜口哲一／著　フレーベル館　2000.6
12.　浜辺のたからさがし　浜口哲一／文　福音館書店　1993.4
13.　浜辺のたからさがし　浜口哲一／文　福音館書店　1998.4
14.　とり　浜口哲一／文　文一総合出版　1990.3
15.　日本の野鳥　高野伸二／編　山と渓谷社　1990.6
16.　バードウォッチング入門　鳥の生活を観察する　浜口哲一／著　文一総合出版　1997.7
17.　街の中の森　浜口哲一／著　学研　1986.7
18.　野鳥　叶内拓哉／写真　山と溪谷社　2006.11
19.　鳥はどこで眠るのか　アレクサンダー・Ｆ・スカッチ／著　文一総合出版　1997.12
20.　鳥たちの私生活　デービッド・アッテンボロー／著　山と渓谷社　2000.7

[tsukakenさんの感想 · 2012年1月4日]

僕の職場の元館長の著書。

自然観察というと、どこか自然豊かな場所でないとできないと思ってしまいがちですが、そんなことはない、身近な場所でできる、そのことを、そのやり方を教えてくれる本です。

浜口さんは、自然探偵とよく名乗っていました。
この本は、読んだ人が自然探偵になれる、その一歩を踏み出すためのやり方が詰まっています。
少し下世話な話になりますが、夏休みの自由研究のヒントも見つかるかもしれませんよ。

著者プロフィール

浜口哲一　浜口哲一1947年生まれ。東京大学農学系大学院修士課程修了。1973年から2008年まで、平塚市博物館の動植物担当の学芸員として、調査や展示の企画、自然観察会の指導などを行ってきた。2008年より神奈川大学で博物館学を教える。著書に『放課後博物館へようこそ』（地人書館）、『浜辺のたからさがし』（福音館書店）、『生きもの地図をつくろう』（岩波書店）などがある。神奈川県在住。

「2009年 『てのひら おんどけい』 で使われていた紹介文から引用しています。」