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- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006000462
感想・レビュー・書評
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中国の喫茶習慣の変遷について、その起源から明代までの歴史を概観した本。中国における茶の飲み方について、微に細に入り非常に丹念に書き込まれているのだが、急に自分語りが始まったりするので、歴史研究の本なのか、研究と中国旅行の経験を軸にした紀行文なのか、どっちかに絞ればよかったのではないかとも思う。もしかしたら、著者的には砕けた文章を書いている意識だったのかもしれない。全体的な傾向としては文中には史料名や研究論文名なども出てきて、一般寄りな専門書的趣きと感じるので、読む上では気合が必要か。また、世界史の観点から重要になってくる清代の茶製造や輸出に関する話はほぼゼロである点には注意。
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唐の時代に陸羽によって執筆された『茶経』など、中国の茶にかんする著述の研究・翻訳にたずさわった著者が、茶について書かれた文献を紹介しつつ、中国の歴史のなかで茶がどのように享受されてきたのかを解説している本です。
中国の文化史のなかで茶がどのような位置づけにあるのかといったことが書かれている本を期待していたのですが、本書であつかわれているのはもっぱら茶そのものについての歴史的研究の成果であり、個人的にはやや期待はずれでした。とはいえ、本文はわかりやすく書かれており、著者の専門研究の成果が盛り込まれている内容であるにもかかわらず、理解しやすい文章だったように思います。
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