- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006002589
作品紹介・あらすじ
禅語録の語学的・文学的研究を確立した著者による代表的な論文、随想をまとめる。唐宋代の口語・俗語を多用した禅語録を、精確に解読することで、旧来の伝統的解釈に囚われない新たな禅思想の理解が可能にされる。語録、禅僧の詩偈を解読した論文の他に、寒山、董/蘿石、水滸伝、老子など中国古典文学も取り上げて、広く「禅と文学」の問題が論じられる。白居易、明代の文人、敦煌説話等の中国古典文学に関する論文六篇を、新たに増補した。
感想・レビュー・書評
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禅に興味があって、禅のことをもっと知りたいな、くらいのレベルで読んだので、全く歯が立たなかった(笑)。読んでも読んでも進まず、おそらく2ヶ月くらいのろのろ読んでいたと思う。
それでも最後まで文章に目を通したのは、ひとえに著者の「勉強」に対する姿勢にとても感心したからだ。
私は漢文も全然読めないし、中国の歴史も知らないので、はっきり言ってこの本で著者が言っていることの1割もわかっていないだろう。しかし、彼の勉強に対する姿勢、そのこだわりと熱意、そして真摯さに、少しでもついていけたらと思ったのである。
私はひどい学歴コンプレックスを抱えており、そのせいで勉強に本当に打ち込んでいる人や勉学と真摯に向き合っている人を見ると、ほとんど彼らを奉りたいというにも似た気持ちを抱いてしまうのである。
勉強がしたい、知りたい、学びたい、と本気で思い、人生を賭している人たちがいるということそのものに、私は憧れを持っているのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
極めるヒトのすごさを感じました。
言葉をリズムで感じとるということが、学問探究でも必須であることが示唆されています。
漢文をついぞ訓読みして意味取りしようとしてしまいますが、なにわともあれ、中国語を学べ・・・ということでしょうか。