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- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006021986
作品紹介・あらすじ
少年時代から永井荷風の愛読者を自認していた著者による若い読者のための荷風案内。小石川、深川、麻布、銀座、玉の井、浅草、市川-作品の背景となった土地を実際に自分の脚で歩き目で確かめ、また作品世界の中へ戻っていくという往復運動によって、荷風の八十年の生涯と作品の特色、作風の推移の全貌を自身の青春への追憶と重ねて分かりやすく語る。年譜・参考文献を付す。
感想・レビュー・書評
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随筆・紀行賞ということであり、解説でも著者は荷風ゆかりの地を歩くと書いてありますが、通読するに、とりわけて街並みが浮かぶほどの風景描写を著者自身がされているわけでもないので、旅行記のような情感は伝わってこない。
むしろ、永井荷風の生涯は現代の風景と対比せずとも充分に描かれており、荷風の悲哀さまでもが伝わってくる。
花柳小説家とされ、一見華やかそうで、精力的に見える荷風も孤独死にも表れるように、長生きしたことも老醜につながるほど哀れを感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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