天海の秘宝(上)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022507631

作品紹介・あらすじ

時は宝暦年間、江戸の街に「不知火」を名乗る凶盗一味が跋扈し、"宮本武蔵"と名乗る辻斬りも出没していた。本所深川に住む堀河吉右衛門は、奇妙なからくりを作り、子供たちに法螺右衛門と呼ばれて慕われていた。そんなある日、法螺右衛門は天才剣士・病葉十三から人の言葉をしゃべる奇妙な黒い犬が、武士を噛み殺したという話を聞かされる…。

感想・レビュー・書評

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  • 上巻と下巻ではかなり趣が異なる。
    からくりの得意なのほほんとしたからくりの師匠が事件に巻き込まれる。といった感じで始まる導入部。

  • ちょこちょこふざけてんのかなーと思うようなところがある。
    やはり擬音語が好きだ。ごじり。

  • ”天海”の言葉に魅かれて手に取った本。
    「陰陽師」や「空海」のように天海を中心に進むストーリーを思い描いて
    いましたが、全然違いました。(全く出てこねぇ・・・)

    ですが、法螺右衛門(名前だけでなく、していることもドラえもんとカブる気が・・・)と病葉十三(”わくらば”なんて読めないなと思ったら、IMEであっさり変換できました。
    もしかしてメジャーな名前?)というキャラクターがとても個性的なので、どんどんストーリーに引き込まれていきます。
    ”火盗改”も出てくるあたりも、時代小説ファンのくすぐりどころを心得ている感じです。
    (僕はファンではないですけれど)

    一点課題(?)があるとすれば、場面の時間関係が理解しづらいことです。
    前の話の続きなのか、過去なのか、それとも未来なのか、大分読み進めていかないと分かりません。
    それだけが、読書にブレーキーを書けますが、それはとても些末なことなので、あっという間に読了しました。

    下巻に期待です!
    (って、読んじゃいましたが)

  • 財宝さがしのまじめな時代物と思われたが、途中から微妙にずれていく
    からくり仕掛けを得意とする吉右衛門は病葉十三とともに強盗一味と対峙する
    強盗一味は目的の家に手先を送り込み、皆殺しにして金品を奪う手口だが、普段は市井に潜んでいる
    ある現場での生き残りが犯人は吉右衛門とそっくりだと証言。吉右衛門が二人いるのか?

  • 江戸時代~未来SF

  • 時は宝暦年間、江戸の街に「不知火」を名乗る凶盗一味が跋扈し、“宮本武蔵”と名乗る辻斬りも出没していた。本所深川に住む堀河吉右衛門は、奇妙なからくりを作り、子供たちに法螺右衛門と呼ばれて慕われていた。そんなある日、法螺右衛門は天才剣士・病葉十三から人の言葉をしゃべる奇妙な黒い犬が、武士を噛み殺したという話を聞かされる…

  • 出来事があちこちに散らばっているので上巻を読み終わっても話の本筋が見えてこない。
    面白いんだけれど話が分かり難くて…下巻を読めばすっきりとするだろうか。

    主人公吉右衛門と相棒のような病葉のコンビも良いけれど『本所の銕』こと後に鬼平と呼ばれる火付盗賊改方長官、長谷川平蔵が気風が良くて漢前で読んでいて気持ちが良い。

  • 貘さんらしい作品。

    歯切れのいい文章でスラスラよめます。

    今回の主人公もけっこう好きかも。

  • 天海僧正の残した秘宝を奪い取る者と守る者との戦いに巻き込まれていく吉右衛門と十三。陰陽師の安倍晴明と源博雅とのコンビを彷彿させる展開である。安倍晴明ほど浮き世離れした力はないがなかなかどうして、これからの展開が楽しみな伏線を忍ばせつつ吉右衛門の活躍が少しづつ出てきている。下巻が楽しみ。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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