75年目のラブレター

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 43
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022510563

作品紹介・あらすじ

【文学/随筆】南の海に散った海軍パイロットの夫との、たった75日間の結婚生活。残された150通の「ラブレター」を心のよすがに、医師を目指し精進した戦後の長き日々――96歳で今も現役小児科医として活躍する著者から、いまを懸命に生きる人たちへのメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • 国難と騒がれ、コロナ渦なんて言葉まで生まれた昨今。
    けれどこの本を読んで、思った。
    本当の戦渦を生き抜いた方々に、私達は笑われてしまうだろう。
    自粛で限界とか言ってる場合じゃないよ、甘過ぎる。

    戦争で亡くなった夫が遺したラブレターは素敵だったし、それを支えに小児科医として長年活躍する著者の生き方は逞しく眩しかった。

    ただ読みものとしての面白さに欠けた。
    そういうのを期待する本ではないのかもしれないけれど。

  • あるテレビで著者が紹介されていて興味を持ったので購入しました。 前半は96歳現役小児科医の著者の半生について、後半はエッセイです。海軍航空士で戦死された夫からの手紙は著者への愛情に溢れています。こんな素敵なラブレター貰ってみたい! 医師になってからは患者である子供とその親への愛情を注ぐ著者。親子2代でお世話になる患者がいるのも幸せですね。

  • インターネットが普及した現代では死語になりつつあるラブレター。

    時を越えても残る亡き人からの言葉に支えられて生きる女性医師の姿が眩しい。

    短い時しか共に過ごせなかったけれど、何十年も変わらず想い続ける。

    それは美しい話に聞こえるが、著者は短い間だからこそ嫌なところを見ることがなかった。今も共に過ごせていたら、喧嘩したり嫌なところもあったのだろうかと取り止めもない思いを巡らせるという。

    少し自分を振り返りたい時に落ち着いて読める本だと思った。

  • 靖国神社で拝見した手紙。本を読むと更に身が引き締まる想いです。

  • 愛の強さ、尊大さを感じました。
    とにかく涙が止まらなかった。
    恋愛や人生で悩んでいる人は、読んでみると何か感じるものがあるかも。

  • I love you more than words can say.-裏表紙より

  • テレビで紹介されていたときにも感動したが、本も素晴らしい。
    前向きに生きようと思える本。

  • ただ元気に生きていてくださるだけで、はげみになる方っているのですよね。何でも無い事のようにたんたんと書かれていますが、大変な事だったと思います。それを感じさせないひょうひょうとした人生に乾杯です。

  • 図書館で借りて読みました。
    97歳の現役小児科医の貴島テル子先生のエッセイ。
    昭和16年にご結婚された海軍航空仕官のご主人との結婚生活はわずか75日。
    ご主人が遺してくれた150通のお手紙が今でも宝物。
    ご主人亡き後の、テル子先生の壮絶な人生は勿論だけれど
    私は、当時24歳のご主人が結婚式に当たって書いた宣誓文の素晴らしさにもっとも驚いた。
    「荒海に漂う小船にも似たささやかな家庭こそ私の人生のオアシスであり、慰安の全部であらねばなりません。」
    ・・・この文章はまだソフトだけど、その次に書いてあることなど、とても今の24歳の若者に、いえいえ、40代でも50代でも書けるような代物ではない。
    昔の硬派で聡明な方の爪の垢を、今の若者に煎じて飲ませてやってほしい(私にも必要だ)。

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著者プロフィール

1916年4月、宮崎県生まれ 大阪女子医専卒
保健所勤務等を経て、1970年、宮崎市に貴島小児科を開業。97歳の現在も診察を続けている現役医師。

「2013年 『97歳テル子先生 人は好奇心の数だけ生きられる 元気の処方箋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

貴島テル子の作品

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