- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022620798
作品紹介・あらすじ
「このトイレきれいね」って思ってくれる、それだけで十分じゃないですか。──8年連続、世界でいちばん清潔な空港賞を獲得した羽田空港。それを支えた新津春子さん出演のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」は感動の大反響を呼んだ。はっとさせられる、新津さんの日々の言葉をお手元に。
感想・レビュー・書評
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清掃というのは、一種のワザなのだなと思う。
どんな器具を使うか、どんな洗剤が合うのか、場所によってどんな汚れがあるのか。
プロだから、と筆者は言うけれど、私たちが日常的に触れている仕事でもあるから、話題に上がるんだろう。
なんとなく、幸田文さんが、この本を読んで感想を述べるとしたら、どんなことを言うのだろうと思った。
私は、方法、は知りたいのだけど、マインド、を知りたいわけではないのかもしれない。
読んでみてから知った、自分自身の気持ちだ。
こういう気持ちで仕事に取り組んでいます、こんな風な意見を出したらこうなりました、という、前に前に進む姿勢を見るのは、自分には少し苦しい。
幸田文さんを出したのは、彼女の、日々の家事に対する描写が、とても自然だからだ。
そこにマインドはなく(時々、愚痴みたいなものはあるけれど)、でも、している側から見える光景が伝わってくる。
こんな風に書くと否定的に聞こえそうだが、仕事に対する姿勢が知りたくて読む人には、学ぶところがあると思う。
テレビなんかで、筆者を知って、さらに深く知りたいという人にも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
覚えてなかったけど、たぶん以前に単行本を読んでいたかも。それか「仕事の流儀」を観てたか。なので内容はうすぼんやり既視感があったのだけど、再読でもやはりはっとさせられる言葉が多くて、心の栄養になった。シンプルに人としてどうあるべきかということを語っていらっしゃるだけ。でもそれだからこそいちばん響く。自分という人間を愛し、生きることに全力でいる素敵な人。仕事に対する向き合い方も生き方と同じ。あっという間に読み終えてしまったけど、読んでいてとても良い気持ちになる時間だった。
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新津さんは、お掃除のプロではない。仕事のプロである。
自分のこれまでの姿勢を振り返って、反省させられるところがなんと多いことか…
あえてひとつを選ぶと、
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自分が褒められたからうれしいのではなく
清掃の仕事をきちんと認めてくださっているのが
うれしいのです。
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こういう心がけで、気持ちを込めて、日々やるべき仕事に取り組んでいかないとなぁ、と初心に返ることができた。
折にふれて読み直したい一冊。