親たちの暴走 日米英のモンスターペアレント (朝日新書 99)

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022731999

作品紹介・あらすじ

クレーム社会、親の高学歴、少子化による、「わが子は、かわいい王子様、お姫様」現象…。徹底した取材によって浮き彫りになる親たちの声、先生の声、自治体の対策を紹介し、教育現場の闇を指摘する。米国(ヘリコプターペアレント)、英国(フーリガンペアレント)情報も満載。

感想・レビュー・書評

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  • 親たちの暴走 日米英のモンスターペアレント。多賀幹子先生の著書。アメリカやイギリスのモンスターペアレントのほうがより単純明快で対処がしやすいように思います。日本のモンスターペアレントは陰険で陰湿だから対処もしにくいし、精神的苦痛や精神的疲労も大きいのかな。日本の教師が鬱病などの精神的な病気、精神疾患に陥ることが多いのは、このこととも関係がありそう。

  • ~110807
    「先生の言うことは絶対!」だった時代もそれはそれで異常だったと思うけど、やっぱりモンスターペアレントは怖いというのが本音。ただ自分が親になったら自分の子どものことばかり考えたくなってしまう気持ちもわからないでもない。どちらにせよそれが「子どものため」になるか考えることが何より大切だと思う。

  • 恥ずかしいモンスターペアレント(日)、過保護なヘリコプターペアレント(米)、暴力に訴えるフーリガンペアレント(英)についてのはなし。教師を目指す友人がいるので恐ろしいな、と。日本でもPTA会がアメリカのように楽しいものになればいいし、親子それぞれが別に頼れる機関を全面に押し出してくべき。
    (2011.06.23)

  • [ 内容 ]
    クレーム社会、親の高学歴、少子化による、「わが子は、かわいい王子様、お姫様」現象…。
    徹底した取材によって浮き彫りになる親たちの声、先生の声、自治体の対策を紹介し、教育現場の闇を指摘する。
    米国(ヘリコプターペアレント)、英国(フーリガンペアレント)情報も満載。

    [ 目次 ]
    第1章 今、学校で起こっていること―モンスターペアレント(親から寄せられた苦情・クレーム例;追いつめられた教師たち ほか)
    第2章 動き出した自治体(具体的な対策;対症療法と同時に根本的な解決を)
    第3章 アメリカのヘリコプターペアレント(ヘリコプターペアレント;「ヘリコプターペアレント」にならないために)
    第4章 イギリスのフーリガンペアレント(フーリガンペアレント;客からの苦情―「公」への攻撃 ほか)
    第5章 「モンスターペアレント」と呼ばせないために(子どもと話そう;子どもとの摩擦を恐れない ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

  • この方の著書を読んだのは初めてだが、教育者ではなく母親の立場でモンペを語っているので、モンペ登場の下地になった横暴教師への批判にも触れており、教師か親か、のサイドを取るのではなく、「そもそも今の親・教師世代は同じ社会に生きて、同じ社会の害を被っている」ということを読み手に見せようとしているところに、考察の深さがうかがえる。親が我が子の防衛(またはそれを通じた自己肯定)に走る背景を理解したうえで対策を練ろう、と、教師と親、自治体に呼び掛けているのは効果的かもしれない。

    難点は、アメリカやイギリスの事情まで持ち出したために収集がつかなくなった感があったこと。ご自身がこれらの国にお子さんと住んでいた、ということで、具体的事例やデータは豊富だが、イギリスの場合は明らかに社会背景が異なるし(話が公務員への暴力一般に飛んでる)、アメリカのケースも大学のヘリコプターペアレントに限っていて、3文化の共通点が見いだせず、「モンペ現象は世界中で起きている」という結論に無理がある。
    PTAなどに参加したがらない日本の風潮が、親が孤立し、先生や他の親とコミュニケーションが取れなくなる原因と指摘し、アメリカのPTAでは親が率先して参加・企画をして…と褒めてるわけだけど、こういう、どこにでもしゃしゃり出て「子供のために」いろいろやっちゃう親だからこそ、大学のオリエンテーションについてきて世話を焼く、寮のルームメート割に口を出す、という事態が起きてしまうんじゃないか??と個人的には思ったのだけど…

    そういう意味では、全体としてまとまりに欠けていたかも。ところどころに出てくる、データや議論に基づくものというより、彼女の心情から出たともいえる親や教師へのアドバイスは良心的。ただし、ホントにアドバイスを必要としている親は、読まないんだろうけど。

  • これを読んでから育児雑誌やこどもちゃ○んじについてくる広告なんか見ると、がくぶるしてくる。

  • 文章がめちゃくちゃで読みにくいこと甚だしいが、モンスターペアレントの問題は日本に限ったことではないという話は面白かった。イギリスでも1986に体罰が禁止になってから校内暴力が多くなっており、親が教師に暴行を加える事件も頻発している。米国ではヘリコプターペアレントという、子供にまとわりついて離れない過保護タイプの親が増えており、子供もこれを頼もしいことだと思っているケースが増えている。最近ではヘリコプターよりも攻撃的なブラックホークペアレントも多いそうで、携帯電話は親子を結ぶ長いへその緒という表現が当たっているのかも。岩手県教育委員会では苦情対応マニュアルを作成している。--自己防衛型弱点を探して先制攻撃を仕掛けてくる対応 身構えることなく、事実をもとに冷静に対処する溺愛型子供の「いじめられた」の訴えに、烈火の如く怒る対応 言い分を十分聞いた上で正しい情報を伝える自己愛型プライドが高い人対応 無視されると攻撃的になるので、丁重な挨拶などに留意利得追求型金銭の要求対応 毅然とした姿勢を貫き、警察との連携を密にとる愉快犯型苦情にとまどう相手の様子を見て快感を得る対応 決して単独で対応しない

  • 日本だけでなく、アメリカ、イギリスの親たちの学校に対するクレームの実態が紹介されている点が興味深いです。

  • 2008/3
    モンスターペアレンツが教育界で暴れているが、実はこれは欧米ではかつてからある問題だった。まずは、どうしてモンスター化してしまったのか、社会的な要因から考え、海外での現状と対策などを紹介している。

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著者プロフィール

東京都生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。企業広報誌の編集長を経てフリーのジャーナリストに。元・お茶の水女子大学講師。1983年よりニューヨークに5年、95年よりロンドンに6年ほど住む。女性、教育、社会問題、異文化、王室をテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演・講演活動などを行う。公益財団法人 北野生涯教育振興会 論文審査員。著書に、『孤独は社会問題』(光文社新書)、『ソニーな女たち』(柏書房)、『親たちの暴走』『うまくいく婚活、いかない婚活』(以上、朝日新書)などがある。

「2023年 『英国女王が伝授する 70歳からの品格』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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