その「グローバル教育」で大丈夫?

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023314689

作品紹介・あらすじ

その「グローバル教育」、間違っていませんか?いまの時代に必要な本当のグローバル教育とは?子どもの「生き抜く力」と才能をどう伸ばす?日本の子育てはもっとラクになる!

感想・レビュー・書評

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  • 興味深く読み終えた
    最近声高に言われる「グローバル教育」
    外国留学じゃないと得られないのかと勘違いしてた
    そうなんだ
    ごく狭いエリアであっても十分にできるんだ
    がんじがらめになっている親たち
    それが祖父母にまで来ているようだ

    もっと自由におおらかに子育てを楽しめるといいな
    つまらない「子育て支援」なんてやめて

    お若いお父さんお母さん、どうか目線を遠くに

    ≪ とっぱらえ 見えない戒律 世間体 ≫

  • 東大や名の知れた大学に入る事が最終目標ではない。子供が納得の行く、自分で決めた道を選べるように子育てをすべき。
    この大学にもただみんなが行ってるから行くのではなく、知性を磨きたい、さらに学びたい、と思った時に行く物である。
    この考えは自分が子育てすることになっても捨てないようにしたい。自分自身、他のみんなと同じように大学に行って同じように就職して今に至ってしまってるのだけど、そしてその道を外れることに恐怖を抱いてしまっていた。もちろんその道を外れないことで自分はなんとなく世間一般が想定するような幸せを手に入れたと思う。不自由ない人生を送っているし。ただ、何が起こるかわからない世界、人生で生き抜く力を得る事が出来たのかはまだ自信がない…

    よく言うことだけど、学歴や就職先に他人の目や他人の評価を基準に選ぶのは間違ってる。人を職業でラベリングするのも間違ってる。自分の人生は一度なのだから、自分がやりたいことを見つけるのが大切なのだと言うことをこの本は言いたいのだと思う。ただ言うのは易しで、まだまだ無意識にしてしまっているので気をつけたい。
    親になった暁には自分の人生も楽しみ、その姿を子に見せていきたいと思う。

  • ヤマザキマリさんも小島慶子さんも好きなお二人なので対談読めて嬉しい。
    東大に行く事がすごい事じゃないよ、学びたいことを学ぶのが大学でありそもそも大学に行く事が全てではない。
    確かにそう。
    でも実際日本ではまだまだ学歴主義な面があるし子供には出来れば大学(できれば名の通った)に行って欲しいと思うのも親心。
    ただ偏差値主義的な教育はやめて学ぶことの楽しさを幼いうちから伝えていくのは大切なんだろうな。その上で子供が選んだ事を尊重出来る親になりたい。
    お二人は対談で子供の人生は子供のモノだと何度も発信されてるけどその通り。自分の理想や後悔を子供に押し付けるのは絶対にやめよう。

    あとグローバル体験というのは海外に移住しなくてもできるよ、隣人と仲良くする力がグローバル体験なんだよって話が好きです。他人とうまくらやっていく能力は生きていく上で必要だからね。何も外国の人と無理に意思疎通しなくても身近な人と意思疎通出来ればそれもグローバル体験なのかも。

  • お受験ママ、知育ママに読んでほしい。
    本当のグローバル教育は、海外移住や留学で得られるものではなく、身近な人間の多様性を受け入れて、自分の意見を持てる人を目指すことから。
    学歴至上主義ではなく、世界のどこにいっても楽しく生きられる子どもに育ってほしい。

  • 子育てママ必読って思うくらい、子育てに対して気持ちが前向きになれる対談でした。

    グローバル教育、学歴… そういったプレッシャーから解放されます。

  • 産休中に読了。

    ヤマザキマリさんの言葉表現はとても豊か。そして経験も豊かで、見えている景色は周りに惑わされず、とてものびやか。

    30代からはさらに子育てをしながらキャリアを楽しみたいと思っている私の指針の一つになる言葉が散りばめられていた。

    賛美する気持ちを大事にしたいという文中のことばは、これから親になる上で心に留めておきたいひとこと。

  • 面白かったです
    確かに海外行くとババビキニにビックリする

  • 今の私が疑問に感じていることがバシバシ書かれており痛快だった。
    そうなんだよな。グローバル教育ってそういうことなんだよな、と。

    グローバル教育ってなると英語ができて、海外の有名大学を目指したり留学を挟んだりしてグローバルな視点や経験を積んだり、そんなイメージで使われてるけど、ほんとの意味でのグローバル教育ってのは違う。グローバルに生きていくって、海外にいないとできないことなのではなく、実は小さな自分のコミュニティでもできることで、そして親から子へもできること。多様性を認め、尊重し個の能力を高めていくこと。

    母親に突如なったものたちがお乳が外れたとたんいきなりすごいスピードで色々なことを吸収していく我が子を片手に抱えながら世話しない日々のなかで、何を羅針盤にすればよいかわからずついついキャッチーでわかりやすい教育に飛び付いてしまうものだけど、


    ここはよくよく考えて。

    自分の子供をよくみること。世の中をよくみること。知らず知らずにとても狭い視野で勝手に子供に頂点を目指せと暗にいう親になっていませんかと。

    とっても良書。
    何度も読み直して自分に渇をいれたい。

  • ヤマザキマリさんは、やっぱり面白い。子供が受験生なんだけど、楽な気持ちになれる。
    「おもてなし」は単なる有償サービスであって、「いたわりあい」が望ましい、という考えは(ヤマザキマリさんではなく、小島慶子さんの発言)、なるほどなと思った。

    「英語はできたほうが良い」、というのは、お二人とも共通のようだけど、日本の輸出額の対GDP比は15%前後で、せいぜいドイツの1/3位だし、多くの人は英語無しでも多分問題なく生きていけるだろうとは思う。
    それでも外国語を勉強するといいことは、思考回路から語彙まで含めて、世界は多様性に満ちていることを嫌と言うほど実感出来るからではないかと思う。

  • 日本の学歴偏重主義など、海外で子育てをしてきた経験から問題提起されているが、もともと似たような価値観の二人による対談形式なので、説得力に欠ける印象。
    居住国の数など海外子育て経験値はヤマザキさん方が圧倒的に高く感じられるので、ヤマザキさんの単著でよかったのでは…と思いました。

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著者プロフィール

訳:ヤマザキマリ
1967年東京生まれ。北海道育ち。漫画家・文筆家・画家。17歳でイタリアに渡り、フィレンツェ国立アカデミア美術学院で美術史・油絵を学ぶ。1997年、漫画家としてデビュー。比較文学研究者のイタリア人との結婚を機に、シリア、ポルトガル、アメリカなどで暮らし、現在はイタリアと日本を往復する。2010年、古代ローマを舞台にした漫画「テルマエ・ロマエ」で手塚治虫文化賞短編賞、マンガ大賞受賞。2017年、イタリア共和国星勲章コメンダトーレ章綬章。著書に「ステーブ・ジョブズ」「プリニウス」「オリンピア・キュクロス」、「望遠ニッポン見聞録」「国境のない生き方」「ヴィオラ母さん」「ムスコ物語」「歩きながら考える」など多数。

「2023年 『だれのせい?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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