価値変容する世界 人種・ウイルス・国家の行方

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 33
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023319615

作品紹介・あらすじ

従来の価値観が崩壊し始めた社会に私達はどう向き合えばいいのか。災害と国際紛争を取材の柱として、長年にわたり「危機の本質」を追求し続けてきたジャーナリストの著者が、政治経済、科学、哲学など様々な分野の専門家への取材を通して、コロナ禍で可視化された社会問題の根本原因に迫る。社会の限界が露呈される一方、地方自治、働き方、暮らし方への変化が指し示すあらたな可能性についても論考する。コロナがもたらしたこれほど大きな犠牲を、無駄に終わらせてはならない。

感想・レビュー・書評

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  • Afterコロナ(Withコロナ)時代における新しい世界観について、
    知りたくてこちらの書籍を読んでみました。

    色んな方面の著名人との対談を通じて、
    著者なりの考えをまとめているのはいいんだけど、
    如何せんコロナに関係ないやん…と突っ込みを入れたくなる記載もあって、
    個人的にはあまりしっくりこなかったです。。
    もう少しコロナとの関連性を書いてくれたらなぁ…という印象。

  • 有数の教養人で有り警世家、世界の地理と歴史を識る逸材。コロナ禍にあって羅針盤となれる希有の方。
    さる12月逝去されたのは痛恨の極み。黙祷。
    1.災害への取り組みスタンス
     ①現場に関わる ・・・ 当事者 
     ②地図を整理する・・・ 関係者の相関図
     ③歴史を整理する・・・ 経緯を記録する
    2.社会の劣化・体制の無能力化
     権威主義の強まり・学習能力の劣化・体制の硬直化
     危機対応能力の喪失=体制の無能化 exコロナ禍
     ex 江戸幕府の黒船対応も同じ 体制の権威喪失・崩壊
    3.資本主義経済体制の揺らぎ
     資本主義の効率性=資本の有効活用
     ⇒未曾有の世界経済成長の実現
     しかし「資本の過剰」は「格差」の社会不公正へ
     社会正義の実現のため資本主義体制の克服
     cf j.M.Keynes
    4.コンピュータのパラダイム転換
     ①計算機   大型CPU 
     ②情報処理  Mail 
     ③エンタメ  動画
     ④思考    AI
     ⑤判断・行動 自動運転
    5.世界のキーワード
     ①Global ②Digital ③SDGs

  • コロナ禍の中で多くの人との対話を基に構成された素晴らしい本だ.登場する人が多彩だ.千田忠、フランク・M・スノーデン、大塚隆、山口二郎、齋藤雅俊、浅井文和、服部桂、村木太郎、渡邊直樹、水野和夫、坂東眞理子、香山リカ、高橋哲哉、磯田道史、吉岡桂子、スラヴォイ・ジジェク、宮本太郎.インタビューをどのようにまとめて読者に伝えるかを実践している素晴らしい事例だと感じた.それぞれのトピックは時節にピッタリのものばかりで、非常に有用だった.昨年末逝去された由.残念なことだ.

  • 食いつきにくい表題と比して内容はすごかった。コロナ危機を順を追って追求し、日本や世界の現状や問題点を明らかにし、パンデミック後の社会のありようまで考察する。多角的で勉強になった。政治家や「専門家」を凌駕する見識に拍手。
    毎日読む朝日新聞には外岡さんほどの真剣さが感じられないのが残念だ。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50265550

  • 東2法経図・6F開架:498.6A/So76k//K

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著者プロフィール

ジャーナリスト・作家
1953年生まれ。東京大学法学部在学中に、石川啄木をテーマにした小説『北帰行』(河出書房新社)で文藝賞を受賞。朝日新聞社に入社、ニューヨーク特派員、AERA編集委員、ヨーロッパ総局長などを経て、東京本社編集局長。同社を早期退職後は、震災報道と沖縄報道を主な守備範囲として旺盛な取材・執筆活動を展開。『地震と社会』『アジアへ』『傍観者からの手紙』(ともにみすず書房)、『3・11 複合被災』(岩波新書)、『震災と原発 国家の過ち』(朝日新書)、などのジャーナリストとしての著書のほかに、中原清一郎のペンネームで小説『カノン』『人の昏れ方』(ともに河出書房新社)なども発表。

「2018年 『圧倒的!リベラリズム宣言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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