- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784033270906
感想・レビュー・書評
-
木はいいなあ。
今の季節、黄色く、そして赤く色づいている木を見るのは和む。
美しいと思う。
素晴らしいと思う。
この絵本を開くと、海に近いところに根を張った太くて立派な木に凄さを感じた。
次は、モノクロで子どもが木の上から手を振っている。
そして、たくさんの木。みどりと茶色に埋まっている。
川べりで釣りをしている人の後ろに大きな木。
ページを捲るたびにカラーとモノクロ、交互に木と人や動物が見れる。
楽しんでいる。和んでいる。
そこに木があるだけで。
木に守られている。
1957年、コルデコット賞受賞。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1957年に「コールデコット賞」を受賞したという、ユードリイの作品。
保育園に勤めていたときに絵本の楽しさを知り、絵本を書くようになったという作者さんですが、それはとても良く分かります。
子供たちの反応を、日々見て過ごしたのですからね。
でもこの本の良さは、決して教育者の立場にたっていないことです。
ただ素直に、「木はいいなぁ、木があるとこんなにいいことがあるよ」と子供の声でおおらかにうたっている点です。
春・夏・秋・冬と、木が一本あるおかげでどんな暮らしが出来るか、鮮やかな絵とともに見せてくれます。
とりわけ、『木には、みきとえだがある。えだにのぼるととおくのほうがみえるよ。えだにすわって、じっとかんがえることもできる…』というくだりには、新鮮な驚きを感じます。
ああ、そうだ、そう言えばそうだった、と思い出すでしょう。
ケンカして、友だちから姿を隠して物思いにふけっていた、木の上。枝や茂みの陰。
そしてもっと新鮮に感じたのは、『ぼうきれも木からとれる。ぼうきれで、すなにえをかくんだ』というところです。
そんなことは、はるかに忘れ去っていました。
まるで親しい友のように木と過ごしていたのが、今では嘘のようです。
緑が少なくなって、枝を折ろう物ならたちまち叱られてしまう現代。
緑以外の物なら、あふれかえっているのに。
今から50年以上も前に、アメリカで出された本というのもいささか衝撃です。
日本では、なぜこういう本が書かれなかったのでしょうね。当たり前の緑だったからでしょうか。
最後には、「木をうえるといいよ」という文字が現れ、少年が苗木を植える場面が現れます。
ほっとする本なので、ゆっくりと語るように子供に読みたいですね。 -
コルデコット賞
木ってあるといいよね、とシンプルに感じられる。
ここまで木と共にある生活は現代で日常的に感じることがないので、時代や環境が違うことを体験できるのが絵本のいいところなのでしょう。
しかし、シンプルなだけにこの絵本のよさは理解しにくいと思います。
ストーリーはなく、ただ木っていいなという場面が続くだけなのでさらっと読み終わり、それだけ?となります。
読み聞かせた子どもたちはノーリアクションでした。
コルデコット賞はアメリカで出版された芸術性の高い絵本に贈られる賞ですが、他の受賞作品である『かいじゅうたちのいるところ』『漂流物』『ちいさいおうち』などは「わぁ!」と絵に感動するのに対して、こちらは絵の良さがあまりわかりませんでした。 -
昔このタイトルを見たとき、木をうらやむ話だと思ったがあとで「木っていいものだよ」であると知った。でも今もう一度読むと、やはりちょっとうらやましい気持ちになる。シンプルな中にやさしさがにじんでいる本。
-
地元の図書館主催の初心者向け読みきかせ講座で紹介されたので、図書館で借りた
木のいいところをかきつらねた絵本
1957年コルデコット賞受賞作
「こんなにはっきり作品の意図を素直に表わしている絵本の文は珍らしいと思います。そのままついていっただけで、この絵を描くことができました。」という、絵を担当したシーモントの言葉の通りだ
真っ直ぐで、素朴で、安心する
難しいことをいっていないぶん、身近に感じられる
落ち葉を踏んだときのこと、たき火のにおい、上ったときの木のしなりと、足とおしりに感じた樹皮の感触、葉っぱのさざめき、折れたばかりの水分を含んだ枝の柔らかさと落ちていた乾いた棒の軽さなど、いろいろと思い出した
木は いいなあ -
2017.8.17
木をとことん味わえる。いつでもそこにいてくれる。自然の大きさ。木はいいなあ。うん、間違いない。
-
単純なんだけどやっぱり木はいい!木のない生活なんて考えられない。本の大きさがちょっと変わっていて縦長の絵本です。
-
子供の生まれた時に義父が植えてくれた樹を思い出しあの樹を植えてくれてとてもよかったと改めて嬉しく思った。
とても素直に木のよさを表している。
そのストレートさゆえに響く。
木のよさを概念的ではなく、もっと身近なものとして感じることができた。
最近あんまり樹をみてないな。 -
木があるとこんなにいいんだよ、と友達に話すように書かれている。自然の中でのんびり暮らしたくなる。
“そうすれば みんなも、いえに かえって じぶんの木を うえるよ”という最後の一文は、ちょっと強引な感じがしてしまったけど。
(読んだ時期:4歳8ケ月) -
9月のおはなし会でよんだ本。
今、木が身近な存在でなくなってるから
こういう絵本はいいんだろうと思うけど、
途中までの流れはいいんだけど、
最後の
木を植えてみよう、
そしてみんなに『ぼくが植えた木だよ』って
言ってみよう
そしたら、みんなも木を植えるよ
っていう終わりはないなーと思った。
どうなんだ?って疑問に想った。