ことりをすきになった山 (エリック・カールの絵本)

  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033273402

感想・レビュー・書評

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  • 「山のなみだは、しあわせのなみだに かわった」

    小鳥のジョイと山の物語。その展開に、どんどん惹き込まれてしまいました。大好きな絵本になりました。(11分)#絵本 #絵本が好きな人と繋がりたい #ことりをすきになった山 #エリックカール #アリスマクレーラン #ゆあさふみえ#偕成社

  • 素敵なお話!

  • 山との約束を100年も変わらず守りつづけてきた小鳥。そして叶った山の願い。普遍の愛と友情物語。

  • ずっとずっと待って、
    ずっとずっと想って、
    最後にひびく、うた。

  • 岩山は、一羽の鳥に恋をした。
    そしてその鳥は山に約束した。

    「私が死んでも、子供に同じ名をつけて、春には必ず帰ってきます」


    一緒にいたいという、届かぬ思いに涙を流し続ける「山」
    その彼に起こる奇跡とは…。


  • 真剣に読めば読むほど、最後の絵だけのページにこみ上げてくるものが必ずあるよ。

  • 長い長いときをかけて育まれる自然のいとなみのすばらしさと、
    受けつがれてゆくいのち、魂の交流がえがかれています。
    こんなすばらしい結末の物語だったんだ!
    と、うれしいおどろきを与えられました。

  • あれはてた野原に、ぽつんと 岩だらけの山が そびえていた。ふりかかるのは、雨や雪だけ。そのつめたさしか、山は しらなかった。ある日のこと、一わのことりが やってきた。 山は、ことりの ちいさなつめに やさしくつかまれるのを かんじ、ことりが うずくまると、はねにおおわれた からだのやわらかさにびっくりした。

    ・・会えないつらさにたえかねて 山の心臓が ばくはつした。かたい岩が くだけ、山のおくそこから なみだが いっきにふきだすと、ひとすじの ながれとなって 山はだを ながれおちた。

    誰かと触れ合うことで、しまわれていた感情の海が溢れ出す。求めるのは、一緒にいたい、ただそれだけ・・。温もりが連れてきた、寂しいという気持ち。その気持ちを大切な誰かに、諦めないで伝え続ける。そして新しい息吹と共に、命は大好きな気持ちで繋がっていく。

    お互いに思いい続けた山やことりに自分を重ね、ちょっと切ないけれどあったかい気持ちになるのです。

  • はりさけるほどに切ない山の気持ち。そして思ってもみなかった結末。自然ってすばらしい。

  • 私がこの本を読んで印象に残ったことは山の周りにことりが種を植えていきどんどん緑が広がって最終的にことりがそこに住んだというところです。自然があるということはいいことだと心に来ました。

  • 子供用に借りたが、文章の分量が多いため母のみ読む。山と鳥の約束。

  • 寂しかった不毛の山が、たった一羽の小鳥を毎年楽しみにしていた山が、ながいながい時間をかけて変わっていく物語。8歳娘はコラージュ技法がどうなっているかためつすがめつして読みました。
    一文も文章も長め。1人読みなら慣れた低学年、読み聞かせならじっくり聞ける子に。詩的な文章で読んでいて親も没入してしまいました

  • ママのお下がり。ママが小学生のときに図書館で読んで以来ずっと大切な一冊として心に残り、大人になって買い求めたものを今は息子に読み聞かせています。人類学者である作者ならではの、命あるものと無いものの交流、感情とは何か、変化とは何かを考えさせてくれる優しい一冊。忠実に翻訳したと思われる淡々とした文章とエリック・カールの切り絵が物語の冷たさと温かさを効果的に表しているように思えます。クライマックスが文章ではなく登場人物のセリフと挿絵で終わるのも優しい想像力を掻き立てられます。生涯大切にしたい本です。

  • 草木が一本もはえず、けものも鳥も虫もまったく住んでいない、岩だらけの山のお話。
    山が眺めることができるのは、流れる雲のさまや太陽や月の動き、そしてはるかな星たちのめぐっていく様子。
    そのほかは何一つ見えなかった…

    このようにお話は始まる。

    そんな山に運命的な出会いが訪れる。
    それは一羽のことり“ジョイ“
    山は初めてことりに触れ、命のやわらかさを感じ、驚く。
    山はこの出会いにわくわくし、ジョイに、ここにいてほしいと頼む。
    だが、この山は食べものも水も何もないので、ジョイはここにはいることはできないと答える。
    山は心をこめて、頼む。
    「それじゃかならず、またきておくれ」

    ジョイは春になったら必ずたちよると約束する。
    そして、自分の娘にも“ジョイ“と名付けて、この山にくる道をおしえて、春ごとにうたごえを聞かせるように言い残すと、山に伝えて飛び去っていく。

    山はどこへもいくことが出来ず、ただジョイの来る日を待ちわび、ジョイが来たら、今度は見送るのがつらくてたまらない様子に、胸が締めつけられた。

    けれど、山の悲しみや切なさが、後半の景色の変化とラストにつながっていく…ステキなお話。

    ジョイを通しての命のつながりや、長い年月を経て変化する命のたくましさ、また多様な生命がいることで得られる美しさを、一冊の絵本で感じることができた。

    エリック=カールの絵もよいと思う。



  • 2018/8/17 20:26

  • ある岩山に、旅の途中の一羽の小鳥が羽を休めました。
    岩をつかむ小鳥の足の感触、うずくまった小鳥の柔らかい羽、今まで生き物というものを知らなかった山にとって驚きの経験でした。
    山は、ずっとここで過ごして欲しいと頼みますが、水も食べ物もない岩山では無理なこと、小鳥は毎年春になったら必ずここに立ち寄る約束をします。
    自分が死んでもその娘、またその娘に必ずこの山で羽を休めに立ち寄ることを約束したのですが、1年に一度、小鳥を待ちわびる寂しさに耐えかねて、とうとう心臓は爆発し、とめどなく涙を流す山、その涙のほとりに毎年一粒ずつ小鳥が運んで植え付けた種が大きくなり、あたりが緑に覆われて、小さな生き物も住み着くようになったころ、山の夢がふくらみ始めました。
    そしてある春の日、小鳥は種ではなく、小枝を1枝銜えてやってきました。
    ジョイ(小鳥)の最後の言葉に胸が熱くなります。
    壮大なお話です。


    平成28年5月24日(火)  6年2組

  • 見たことある画風だなと思ったらエリック・カールと言えば『はらぺこあおむし』の人だよね!
    ほのぼのとした気持ちにさせてくれる絵本です。
    長い命の寂しい山が短い命のことりによって長い年月をかけて徐々に柔らかい豊かな山に生まれ変わっていくのがほんわかした気持ちにさせてくれた。
    一緒に読んだ「片足ダチョウのエルフ」みたいに最後に悲しくなっちゃうと自然ってつらいと思うから、大きなトラブルもなく愛情を育んでいけた山も代々のことりも幸せでしたね。

  • 山と小鳥の友情、長く続くねー

  • 【読了メモ】 (151012 17:31)文 マクレーラン Alice McLerran & 絵 カール Eric Carle & 訳 ゆあさふみえ 『ことりをすきになった山 The mountain that loved a bird 』/偕成社/1987 Oct/なんという壮大な。Joyという小鳥の名前に胸がじんわり熱くなる。

  • 草の一本すらはえない岩山と、たまたまたちよった小鳥からはじまる長い時間のものがたり。
    おはなしを書いたのは文化人類学者。
    絵を描いたのはエリック・カール。
    おはなしっぽさと本当らしさのバランスが良い絵本。

    小鳥に個があるんだかないんだかわからないのが私の好みではない。
    意志を継ぐより意図せざる結果のほうが好き。
    それでもこの絵本の雄大さにはひきつけられる。


    YUKIの『JOY』 http://booklog.jp/item/1/B0006VL99Oはこの絵本がモチーフなのかな。
    読みながら頭の中をこの曲が流れた。

  • ひきしまっていない感じ。悲しみが心の大地を耕す?

  • 何度読んでも最後のジョイのセリフにこみ上げてくるものがある。

  • 愛の絵本です。
    山がことりジョイをすきになる。

    一年間に一回しか会えなくて、
    別れが辛い。

    辛さにたえかね山の心臓が爆発して、爆発箇所から涙が流れる。
    ここが一番心が痛いです。

    そして、ジョイが種を持ってきて
    涙の近くに植える姿は安心して見てられます。

    だんだん草木が生い茂る姿は、悪い事は起こらないで。
    ジョイが住める場所を。
    山が幸せになるように。
    と願ってしまいました。

    素晴らしい絵本です。
    けど、ちょっと長くて。。
    エリックカールの絵が迫力がある反面。違和感を感じます。

  • ゴツゴツした岩しかない山があった。
    その山は雨や風の冷たさしか知らなかった。
    あるとき1羽の渡り鳥がその山で少し休んだ。
    今まで鳥に出会ったことのなかった山はその鳥にずっといてくれとい言う。
    鳥もそんなことを言われたことはなかったので、お礼に歌を歌って聴かせる。
    するとますます山はその鳥のことが好きになり、ここにいてくれるよう頼む。
    鳥は自分はここにはいられないが、また来年ここに来るし、鳥の寿命は短いので自分は来れるのはあと2、3回だ。
    でも、自分の子孫にも自分と同じ名前「ジョイ」と名付ける。
    子孫が代々ここに来るようにすると言ってジョイは去っていく。
    ジョイのいない間山はいっそう悲しみ、その悲しみで岩が割れ水が吹き出し川が流れた。
    そうして、次の世代のジョイが来た。
    ジョイは木の実をくわえていてそれを山の隙間の川の近くに落として行った。
    ここなら湿っているので植物も育つだろう、と。
    そうして何代ものジョイがやってきては木の実を落として行った。
    最初に落ちた木の実は立派な木となっていたが悲しみに暮れている山はそれに気が付かない。
    気が生えるにしたがって他の植物や動物も住み着いてきた。
    一番最初の木の根っこが山の心臓まで届いたとき、やっと山は周りの状況に気が付いた。
    山はもうかつての何も住み着かない山ではなくなっていたのだった。
    山の悲しみは晴れ、生き物の住みやすい山になろうと思うと、周りの植物もそれに応えるように成長をする。
    最後にやってきたジョイはいつものように木の実ではなく、木の枝をくわえていた。
    もう生き物の住めない山ではないので、ここに巣を作りにやってきました、と。

    代々受け継がれていく「ジョイ」。
    でも本当の「ジョイ」は最初の1匹しかいないんじゃないかな。
    それを考えると哀しい。

    山にとって鳥は鳥なのだろうか。
    最初のジョイとその他のジョイの区別はないのかな。

    永遠と言えるような命の長い山と、短い命の鳥。
    その2つが一緒に生きていく方法は鳥が受け継いでいくこと。
    そういうテーマの話ではないけれど、そこが心に響いた。
    草1つ生えていない山が生物の住める山になるまで一体何年掛かるのだろう。
    100年くらいで済むのかな。
    何年も掛けて成就する壮大な話。

  • すきそうですね。

  • 一番好きな絵本。
    これを読むと心がじんわりしてくる。

  • 好きな絵本の一冊。

    久しぶりに音読してみた。
    一番最後の、台詞は無いけれど温かい感じのページが好き。

  • かなり感動。

  • ことりのジョイの1年に1回のわずかな訪れを心持にする岩山が緑豊かな山へと変貌をとげていく様子を描いた素敵な絵本。

  • 100年以上の時を越えて、愛が! 愛が! ここに!!
    読み聞かせにはちょっと長いけど、いい話。
    最後ウルウルしながら読みました。

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