ニルスのふしぎな旅〈2〉[全訳版] (偕成社文庫)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036510405

感想・レビュー・書評

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  • 6月25日読了。
    1巻に引き続き原作のニルスはあっさりしているけれど思慮深い。

    【カラス】
    アニメではボスとかエアーとか片仮名で呼ばれてたカラスたちが〈あらし〉〈そよかぜ〉〈うすのろ〉と訳されてて面白かった!
    カラスの粗暴で品のない描写や、カラスにさらわれたニルスがとった賢い戦略とかが本当に面白い。
    最後に〈あらし〉も〈うすのろ〉も死んでしまうという展開に仰天。

    【カルルと〈灰毛〉の話】
    アニメでは描かれていなかった〈灰毛〉=グローフェルの生涯が書かれていて、それだけでひとつの小説のようだった。
    カルルに親を殺されたのにその後親友のような関係になった灰毛は、森の蛇の怒りを買い追放されてしまう。
    ニルスが来たときにたまたま蛇は死んだが、その報せでカルルを喜ばせようとした時、先にアッカ一行はカルルに灰毛の訃報を伝えたところだった。
    ニルスの話はひとつひとつが少し悲しく切ない。

    《アニメには出てこなかった話》
    【農家のおばあさん】…死んでしまったおばあさんと飼われている雌牛の話
    【予言】…栄えるもの衰えるものがあっても終生残るのは農民だという普遍の話
    【美しい庭園】…生前の言動のために死後もずっと庭の世話をしなければならないカール殿下と出会った話
    【財産の分配】…人を気遣いもっとも謙虚だったものが多くを得るという教訓的な話

    自国の郷土と歴史を学ぶ副教材ということもあって、スウェーデンのお国柄がわかり本当に面白い。
    すぐに3巻へゴー!

  • 小人にされた少年、ニルス・ホルゲルソンと空を飛べるガチョウのモルテンのスウェーデン縦断の旅の第2巻です。

    第2巻はゴットランド島から本土(というのだと思う)へ戻り、中東部の鉱山地帯までを旅します。ニルスを追って旅をしているキツネが「昔のように偉くしてやる」と白いハシボソガラスをそそのかし、さらわれてしまって大ピンチ!な場面など、生き物たちとのやりとりも多く描かれますが、この巻は工業が盛んで人口の多い地域(だと思う)を通るからか、人間とのやりとりも多いと感じます。モルテンとハイイロガンのダンフィン、ニルスで泊めてもらおうとした牛小屋の牛から、「おばあさんを見てきて」と言われて見に行くと…ほろっとしてしまいます。

    この牛小屋を出てからの旅で、地上で働く人たちと「どこへ行くの?」「○○のないところへ!」というかけ合い(もちろん人間はニルスがしゃべっているとは思っていない)がテンポもあって面白いのですが、なんだかちょっぴり切ないのです。今のスウェーデンの様子とは全く違うのでしょうが、当時の人たちが穏やかに描かれていて好きな巻です。

  • こどもの頃にアニメを見たり、本を読んだりしたこの作品が、スウェーデンの地理や歴史をこどもたちにわかりやすく知ってもらうための読み物を書いてもらいたいという依頼を受けて書かれたものだと知って読んでみた。あれこれ盛り込み過ぎてまとまりがないようにも感じるが、小さくされてしまった男の子がガチョウの背に乗って空を飛んで旅をするというワクワクする設定で、読んでいるうちに地理や歴史、各地に伝わる伝説も知ることができる素敵な物語。

  • (後で書きます)

  • ※図書館に蔵書あり

  • (メモ:中等部3年のときに読了。)

  • まだ読んでいない。

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