- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784037262808
感想・レビュー・書評
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「ヒルベルという・・」で初めて知った作者。
児童文学と言い切るのは惜しい、余りの素晴らしさに、筆者作品をゆっくり味わっていこうと思った。
第2作目。
全体を通して言えるのは【老人】への想い、そして関わりの温度、空気。
受け身ではなく、じいちゃんの在りようも一筆に値する。
書かれたのはほぼ50年前のドイツ。
諸藩が1985年だから、まだ、ドイツが、種レースヴィぃ日、種レースヴィぃ日
ほのぼのとしたストーリーの展開になかに、じいちゃんがヒトラーのことを語るページが出てくる。
超高齢国の日本からすると、娘一家が妻の父を引き取る立ち位置は厳しくもあり、なかなかの問題。
でもい
娘である母、夫、そして2人の子供たちのそれぞれがとてもいいキャラで描かれており、何回読み返してもほのぼの感が高まっていくに違いなさそう。
北ドイツの小さな町シュレースヴィィヒからシュツットガルトまで一人でやってきた75歳、がりがり、189センチのじいちゃん。
着いたその日から温かいペンでうまく描き出されていて、思わず、笑みがこぼれる。
当然・・というか村中の人気者、そして恋人までるくっちゃう・・まぁ、上手く行きすぎというのは児童書でもあるし。
しかし、黄昏はやがて日没・・死の時間がやってくる。
最後まで巧みな語りと思いやりのあふれんばかりの空気感は飛び切り上質。
小中学生には無論 大人が読んでもほっこり感を十二分に与えてくれた時間だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ちっと」は思いやり
のある遠慮。
私はちっとばかり幸せ
でして、と言う人は、
実のところ幸せ一杯で
はちきれそうな人。
「ちっと」は小さきを
大きく大きいを小さく
する。
重きを軽く軽きを重く
する。
じいちゃんの優しさが
じんわりと染み渡って
きます。 -
んのっ。ちっとばかし変わってて、頑固でキュートなじいちゃん。老いと死を家族の中で。
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6年教科書掲載本
田舎の古い一戸建てに引っ越して、母方の祖父、ヨーンじいちゃんを呼び寄せて、おじいちゃんが認知症になり、亡くなるまでの日常の様子。
老人にありがちなこだわり、受け入れようとしながらも対立は避けられない、そういうことが飾り気なく書かれているので現実味がある。
祖父母がいてもいなくても、いずれ自分の親かヨーンじいちゃんのようになったときにでも思い出してほしい本。 -
第二次世界大戦を生き抜いたヨーンじいちゃん。
のっぽで頑固で変わり者だけど、愛される人。 -
敬老の日に向けて。
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♪家族もの、ドイツの生活が見える。
同作者の「ヒルベルという子がいた」と「おばあちゃん」を読んでみたい。 -
20年ぶりの再読。
これは幸福な物語だなと、思う。
家族を愛し、愛され、自分を曲げず、人生を楽しみ、衰えて、死ぬ。理想的な死に方。今の日本はこの衰えの時間を異常なほど引き延ばし、本人も家族も不幸にしている。幸福な死に方について、日本はもっと考える必要がある。 -
やはり、最期は家に居るのが、良いと思うけど…