小説 空挺ドラゴンズ

  • KADOKAWA
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040642055

作品紹介・あらすじ

2020年1月テレビアニメ化!
空を旅する捕龍船クィン・ザザ号と、龍を狩ることを仕事とする乗組員たちの日常を描いた、累計70万部突破の人気コミックが完全オリジナルストーリーでノベライズ!

クィン・ザザ号運行史上、初の異常事態発生!
原因不明の病により全男性クルーが倒れる中で、突然現れた龍に応戦するヴァナベル。
緊急着陸した霧深いネーベル市で彼女が出会ったのは、龍捕りを嫌う料理人の少女、ラスヴェットだった――。

感想・レビュー・書評

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  • 本作品が雑誌『ダ・ヴィンチ』に連載されていたことは知っていたのですが、原作が漫画であることも、2020年にアニメになることも1ミリも知りませんでした(笑)。
    まったく知識の無い状況で読んでも、この本、面白かったです。

    物語は「龍を狩って、それを食べて、売る」という飛行船で空を駈け、龍を追う『龍捕り(おろちとり)』達を主人公にしたお話です。
    イメージ的には『天空の城ラピュタ』にドラゴンをプラスして、マグロ漁船や捕鯨船での生活を混ぜ合わせたような感じと言えば分かりやすいでしょうか。

    前知識なしで恐る恐る読んでいったのですが、すぐに背景が飲み込め、登場人物たちに簡単に感情移入できました。
    本作品は小説用のオリジナルストーリーということで、あくまでも漫画読者の為の小説であるからなのか、メインキャラクター達の紹介はほとんどなく、いきなり冒険のど真ん中に放り出される感じです。でも登場人物がある事件の為に非常に少なく(主に登場するのは3人の女性のみ)、すぐにストーリーに入り込めました。

    本書のあらすじです。
    捕龍飛行船「クィン・ザザ」号は、原因不明の病気で男性クルーのほとんどが病に伏せっている状況で、数少ない女性『龍捕り』であるヴァナベルを中心になんとかクィン・ザザ号を近くの港町ネーベル市に着港させました。ネーベル市には、クィン・ザザ号だけでなく同じ病気を抱えた他の捕龍飛行船も何隻か停泊しており、ヴァナベルは、他の捕龍飛行船の女性『龍捕り』で外科医でもあるレギーナと協力し、病気の原因を探ります。捕龍飛行船のクルー達はネーベル市の薬膳料理の専門家である少女ラスヴェットの料理により、徐々に回復していくのですが、実はラスヴェットは大の『龍捕り』嫌いでした。ラスヴェットが『龍捕り』嫌いになった原因は、元捕龍飛行船のコックで食中毒を出したことで飛行船から下りる羽目となり、失意の中で亡くなったラスヴェットの父親が関係していました。しかし、ラスヴェットの父が起こしたと言われていた食中毒と今回の原因不明の病気の症状が非常に似ていたのです。ヴァナベル、レギーナ、ラスヴェットの3人はそれぞれ今回の病気の原因を探っていくのですが、そんな折り、ネーベル市に伝わる伝説の龍、『逆羽の龍』の危機が迫っていました。

    うん、面白い。
    謎解きの部分もあるし、伏線の回収の仕方も上手い。
    そしてやはり、龍との空中での格闘戦は迫力がありますね。漫画が原作と言うことですが、映像化したらすごく映像映えしそうな感じです。

    ちょっと、漫画のほうを試しに読んで見たのですが、漫画では主人公は男性『龍捕り』のミカだったのですね。漫画でもヴァナベルが主人公だと思っていました(笑)。
    そして一番気になったのが、ちょくちょく出てくる龍肉を使った美味しそうな料理の数々。
    龍肉料理「龍のレバー団子スープ」「龍肉クミン炒め」とかめっちゃ気になる~、食べてみたい(笑)。
    それにしても『空挺ドラゴンズ』、ちょっとハマりそうです(笑)。

    • goya626さん
      ほほう、こりゃ面白そうです。
      ほほう、こりゃ面白そうです。
      2019/11/27
    • kazzu008さん
      やまさん、コメント&いいね、ありがとうございます!
      やまさん、コメント&いいね、ありがとうございます!
      2019/11/28
    • kazzu008さん
      goya626さん。
      コメントありがとうございます!
      ぜひぜひ、息抜き読書としては最適ですよ!
      goya626さん。
      コメントありがとうございます!
      ぜひぜひ、息抜き読書としては最適ですよ!
      2019/11/28
  • アニメ放送と合わせて「ダ・ヴィンチ」誌上で連載されていた小説版。
    原因不明の病気が蔓延したクィン・ザザ号。緊急避難のために寄港したネーベル市での出来事を描きます。

    ヴァナベルとラスヴェットの二人が中心になって物語は進みます。
    自分自身がこの場所にいる意味と意義を、理解できているようで確信はできていない二人。龍捕りの船に蔓延した病気を治す過程で、自分自身と家族と見つめ合うことができたラスヴェットは、己の意義を見出すことができました。
    ヴァナベルが見い出すのは、この出来事の時系列がいつかはわからないですが、もうちょっと先か。ちょうど最新刊ですね、2022.2時点の。

    判明した病気の原因が、にやにやしてしまうものでいいですね。なんというか、ほろ苦い思い出になるやつです。
    クィン・ザザの面々は、職人気質を感じる点もあるけれど、常に青春真っ只中という印象なので、こういうのはいいです。
    あれだよ。修学旅行先の有料チャンネルどうする?みたいな男子のちょっとした冒険の感じ。そこに無邪気に絡んでくるタキタが、ほんと迷惑。いやいや、あんた空気読んでちょーだい、って感じですね。好奇心はタキタの魅力ではあるのですが、今ここではないよなぁ、というね。

  • コーヒーブレイク本。

    捕龍飛行船「クイン・ザザ」号の男性クルーが全員原因不明の病により倒れる異常事態の話を記したファンタジー小説(2019/11/07発行)。

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著者プロフィール

1984年、愛知県生まれ。2000年、『翼をください』で第7回講談社X文庫ティーンズハート大賞佳作を受賞しデビュー。「忍者だけど、OLやってます」シリーズなどのオリジナル作品に加え、『白猫プロジェクト 大いなる冒険の始まり』『リトルウィッチアカデミア でたらめ魔女と妖精の国』『小説 透明なゆりかご』『小説 空挺ドラゴンズ』『さんかく窓の外側は夜』などノベライズも手がける。

「2021年 『大怪獣のあとしまつ 映画ノベライズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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