落ち着きなさい、立花くん。 (フルールコミックス)

著者 : 渦井

• KADOKAWA/メディアファクトリー (2016年4月16日発売)

作品紹介・あらすじ

いつものように乗った満員電車。ぎゅう詰めの車内で、信じられないことに尻を揉まれているのは４５歳のオヤジ。どんな物好きが揉んでいるのかと思えば、犯人はオヤジに一目ぼれをしたという美青年だった…！？
キラキラ大学生×45歳リーマンの表題作ほか、スピンオフ作品も収録。渦井ワールド全開のＢＬラブコメディ！

感想・レビュー・書評

[中村さんの感想 · 2019年4月7日]

表題作は、攻め受けお互いにどこに魅力を感じているのか、あまり深堀りができていないという印象。
登場人物AがBに対して『xxと思った』という具体的なセリフやモノローグがなくても、登場人物Bの魅力を見せるシーンを挟むことで、読者に『Bのここがxxだから、Aは惹かれたんだな』と思わせることができる。
だが、そういったシーンもとても少ないので、攻めが受けに『大好き！』と連呼していても、感情移入が出来ない。
表題作だけで評価をつけるとしたら、☆0.5くらい。

評価は同時収録『お前のことが大キライなのにイかされちゃう！』に対して。
こちらは一転して、登場人物同士のやりとりがしっかり描写されている。
最初はお互い嫌い合っていたが最終的に恋仲になるというストーリーだが、攻め受けともゲイなのでその成り行きに説得力がある。
攻めも受けもモブとの絡みの最中でお互いと比較して好意を自覚するシーンがあり、そういうところまで似たもの同士という構成が良かった。

著者プロフィール

BL漫画家。著書に「同僚の告白を断ったらオメガバース世界に飛ばされた」（KADOKAWA）など。

「2021年 『BLデッサン　基本とテクニック　筋肉編（仮）』 で使われていた紹介文から引用しています。」