アサシンズプライド10 暗殺教師と水鏡双姫 (ファンタジア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040732237

作品紹介・あらすじ

進級したメリダとエリーゼは学院の新理事長の元、望まない対立を迫られる。フランドール全体を巻き込んだ、この状況を打破するため、白夜騎兵団からクーファに言い渡された新たな指令とは――エリーゼの暗殺だった。

感想・レビュー・書評

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  • 前巻でセルジュが成し遂げた革命の成果がこれでもかと浸透していく第10巻
    シクザール家が弱体化した今となっては貴族嫌悪の流れは正しいのだけど、その流れによってメリダとエリーゼの仲に重大な罅が入ることになろうとは……

    セルジュの革命が完璧な形でなされなかったことにより、中途半端に貴族や軍人に権限が残ってしまった。
    市民はこのまま貴族に舵取りを任せてよいのかと気勢を張る、貴族はその流れに純血思想を持ち出して逆らおうとしている。いわば今のフランドールは貴族と平民、どちらが優勢になってもおかしくない非常に危ういバランスで成り立っている
    その流れがアンジェル姉妹を引き裂いていくのだけど……

    いやぁ、まさかこのような危うい流れの中でメリダとエリーゼの成長が描かれるとは思わなかった
    二人は常に双翼の姉妹として機能した一時たりとも離れがたい存在。でも、学園のためにそして下級生のために離れる決断を自らしようとは
    最上級生になったことも在るのだろうけど、常に騒動の渦中に居たことで二人は見た目以上の成長を手にしていたようだね

    そしてこの巻にて、別の成長を見せつけたのがクーファ
    彼は暗殺者として正体を隠し思惑を隠し独りで行動してきた。メリダに正体を明かしてからは彼女とコンビを組むように活動することもあったけれど、基本的にクーファと完全に協力して暗躍できるのは彼の正体を知っている事が条件だった
    だというのに、この巻でクーファはその暗躍においてロゼッティのみならず生徒会やお屋敷のメイドにまで協力を願い出ている
    独りで影に居た彼がメリダと共に過ごす中で培った皆との絆を認め、それを事態を切り開く力の一つとして数える様子にはもはやただの暗殺者ではないのだと感じられた

    そういや、ミュールからの古めかしいラブレターは何を意味するのだろう?
    ラストの描写からもミュールの身に何かが起きているようだし、次巻からはミュールの出自に関するエピソードも描かれるのかな?

  • 3年生になり、最上級生になったメリダ達。
    上級生として後輩に接するメリダはほんとに成長したなと思う。かっこいい。

    あとあの浴場のシーンはあれだね。存分にやって下さい。

    そしてついにクーファが反旗を翻す。これからどうなるのか。次の巻が早く読みたい。

    最後にマディアかわいいよマディア。

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著者プロフィール

「暗殺教師に純潔を-アサシンズプライド-」で第28回ファンタジア大賞<大賞>を受賞し、デビュー。

「2021年 『アサシンズプライド13 暗殺教師と廻天導地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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