IR〈統合型リゾート〉で日本が変わる カジノと観光都市の未来 (角川新書)
- KADOKAWA (2019年6月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040822822
作品紹介・あらすじ
法改正によって国内開業が現実化しつつあるIR〈統合型リゾート〉。
ラスベガス最大手企業の日本トップにして前アメリカ大使の著者がその本質を明かし、
IR導入によって日本経済を好転させる秘策を提言する。
■「IR=カジノ」の時代は終わった──。
ホテル、会議施設、劇場、公園、
美術館、レストラン、アリーナが複合する、
スマートシティが日本に誕生する!
・2025年大阪・関西万博が意味するもの
・IR導入で世界の都市はこう変わった
・マネーロンダリングはこうして防ぐ
・伝統芸能だけでない日本文化の強み
・IRが醸成するエコシステムの全貌
日本人の知らない、世界標準のIR〈統合型リゾート〉最前線!
感想・レビュー・書評
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●IR整備法(特定複合観光施設区域整備法)が国会で成立した今、IRに関する日本政府の意気込みは以前にも増して強くなっているようです。このプロジェクトによる経済インパクトは、今後数十年にわたり日本に様々な影響をもたらすでしょう。IRの導入は、日本にとって千載一遇のチャンスとなります。
●現時点でIRの話をすると、どうしてもカジノ施設にばかり注目が集まりがちです。しかし企業等の会議や研修旅行、国際機関などの会議展示会見本市イベントなども含まれます。
●カジノスペースの上限はなんと3%。
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日本MGMリゾーツの代表が日本にIRを作るメリットを主にラスベガスの例をもって語っている本。著者の強い日本愛を感じた(実際大阪IR誘致でMGMは粘り強く戦っていて好感が持てる)。ただ、日本で成功することの説得力がいまいちない。データの裏付けが少なく、「みんな現地の美味しいものを食べたいはずです」のような感情面の話が多い。IRと地方とを繋ぐ例も、老舗レストランに小道を作った話くらい。世界に展開するMGMだからこそ提示できる、説得力ある事例で「これは日本すごいことになるぞ」とまで思いたかった。
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コロナで一時的な落着きを見せてはいるものの、何かと議論を呼ぶ統合型リゾート(IR)の問題。ギャンブル依存症に関する批判的意見が多く聞かれる中、実態を知るために手に取った。著者が日本にIRを設置したい外資系企業の社長であることからも、明確にIR賛成派の意見であるということは常に念頭に置かなければならない。
とはいえ、IRのもたらす経済的利益や国際競争力の強化に目をつぶるわけにはいかないというのは確かだろう。ギャンブル依存の問題を切り取れば日本はパチンコによるギャンブル大国であるという事実もある。
情報収集の一端として大変に参考になる本だった。