真実をつかむ 調べて聞いて書く技術 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 33
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823805

作品紹介・あらすじ

森友学園問題(国有地払い下げに首相の関与があったのではないかという疑惑。決裁文書の改竄も発覚した)など、
権力の裏側を暴いてきた記者だが、失敗も挫折もひと一倍多かったという。
取材先から信頼を寄せられるには何が必要なのか? 
苦い経験も赤裸々に明かしつつ、その取材手法を全開示する、渾身の体験的ジャーナリズム論!

(目次)
序章 記者の秘密を明かすワケ
第一章 新米記者を育てた先輩の”愛”と上関原発計画
第二章 昭和から平成へ ~時代のはざまで学んだ真実~
第三章 愛する神戸の街は壊滅した
第四章 夢とは違った社会部の現実
第五章 記者を育て、育てられる仕事
第六章 17年前の僕に試された私
第七章 107人の人生を断ち切った大事故とJRの闇
終章 取材は愛

感想・レビュー・書評

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  • 新聞社に記者を外された青木美希・NHKに記者を外された相澤冬樹・会社組織に戦力外通告された神田桂一「いないことにされる私たち」配信! | ガジェット通信 GetNews
    https://getnews.jp/archives/3033011

    真実をつかむ 調べて聞いて書く技術 相澤 冬樹:一般書 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322004000813/

  • 『2016年の週刊文春』に圧倒されて以来、読書傾向はメディア&ジャーナリズム論へ。現在並行読みしている2冊も然り。

    著者は『メディアの闇 「安倍官邸vs.NHK」森友取材全真相』『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』で森友学園問題を暴いた元NHK社会部記者。

    帯の惹句に『記者として歩み続けた私の取材方法をすべて明かします』とある。序章にも〈記者の秘密を明かすワケ〉と題する一文。取材に関するテクニカルな箇所も散見するが、僕は『新米記者 一人前になるまでの30年の軌跡』と読んだ。

    著者はNHK在職中、山口→神戸→東京→徳島→大阪と主に西日本を転々。その間、阪神大震災や福知山線脱線事故に遭遇、その悲惨極まる最前線にて取材に当たる。

    事件記者の仕事は、大災害・大事故・大事件…、不幸に見舞われた被害者や遺族を取材を行う。その過程で通称『メディアスクラム』と呼ばれるマスコミの加熱取材が起こり、その容赦のない取材を指して『マスゴミ」と蔑む人も少なくない。確かに、過酷な現場であればあるほど分け入っての取材は難航を極める。

    著者の場合、まず人と話すのが苦手、思ったことをド直球で言ってしまう…という記者にとってはかなりマイナス面を抱え、夜討ち朝駆け取材を行なう。当然のことながら失敗・衝突・軋轢を繰り返す。

    そういう〈もがき〉を通して、あるひとつの信条を導き出す。『取材は愛』であると。取材対象となる相手のことをとにかく大切に思う。この思いを得て以降、時には人間関係に熱くなりすぎたり、また鬱病を発症したり苦労は絶えないが、その真摯な姿勢が森友問題で自裁した財務省職員 赤木俊夫氏の手記入手に繋がる。

    繰り返すが、この本は取材の心得を書いてはいるが、テクニックを指南する本ではない。これから社会に出る学生やピカピカの社会人にこそ是非読んでもらいたい。著者は東大法学部卒という就活には無敵なパスポートを引っ提げた御仁である。ただ、社会に出れば、その輝かしい学歴も時には足を引っ張ることもある。

    本書は一人前になる上で付き物の〈あちこち頭をぶつける生々しいエピソード〉を仔細かつ克明に綴る。『石の上に三年』なんて甘っちょろい、まだまだ先は長いぜ、焦らずに行こう!って励ましてくれる。

    それだけにもっと遥か昔に出会いたかったなぁと
    思わされた一冊。

  • 悩み、迷いながら、一生懸命仕事に向き合い、記者として立派な仕事もしてきた人だということは分かったが、本の内容としては、大部分はただの「思い出話」でしかなかった。
    私は普段から、事件取材に対する報道のあり方に疑問を持っているが、どうして人の不幸を食い物にするような報道になるのか、よく分かった。テレビも新聞も、もちろん週刊誌も、他社よりも一日でも一時間でも早く、情報をつかもうとやっきになっている。報道を視聴する市民としては、そんなのどうでもいいのだが。知るのが半日遅れたとしても、正確な報道をしてほしい。他社より一刻も早く報道して「特ダネ」にしたいからと言って、不正確なままだったり、〇〇の可能性もある、などと曖昧な言い方にしたりして報道する意味がわからない。
    ただ、一刻も早く真実を知ろうとする報道機関の努力があって、公機関に都合の悪いことも暴かれたり、立場の弱い人が救われることもある、ということもわかった。
    最近はジェンダーや女性の人生、働き方を深く考える本ばかり読んできたので、本書は完全に男社会の話というのもイマイチ私の気に入らなかった原因です。
    取材相手に信頼され、情報をもらうために、夜討ち朝駆けでおしかけ、一緒に飲みに行き、スナックのボックス席が定位置で取材する・・・なんて、そして、そうしないと意義深い報道ができないなんて、何か間違っている、と私は思ってしまう。昔の話なのかな。今でも取材とはそういうものなのかな。
    同業者の人は読んで面白かったり、仕事の進め方について参考になる点も多々あるだろうけど、私はけっこううんざりする内容ばかりだと思いました。ゴメンナサイ。

  • 東2法経図・6F開架:070.1A/A26s//K

  • 2021/09/05

  • 週刊エコノミスト2021316掲載

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著者プロフィール

1962年宮崎県生まれ。大阪日日新聞(新日本海新聞社)編集局長・記者。東京大学法学部卒業。87年、NHKに記者職で入局。山口放送局、東京報道局社会部記者などを経て、2012年より大阪放送局。森友事件の発生直後から追い続け、数々の特ダネをつかむ。18 年8月NHKを退職、同年9月より現職場。著書に『メディアの闇「安倍官邸vs.NHK」森友取材全真相』(文春文庫)、『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(赤木雅子氏との共著、文藝春秋)。

「2021年 『真実をつかむ 調べて聞いて書く技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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