茜色の雨 留守居役日々暦 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 17
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019528

作品紹介・あらすじ

参勤交代の横須賀藩の一行が、供揃えのため川崎宿で一夜を過ごした。翌日、藩士の田辺が急病で供から外れ、休養を取ることに。だが田辺が行方不明になり、留守居役の高田兵衛が消息を辿りはじめるが……。

感想・レビュー・書評

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  • (借.新宿区立図書館)
    作品としては並の時代小説。各編とも前半でことを内々に収めるための苦労が描かれているが、最後は切り合いでことが収まる。主人公がスパスパ切ってしまって自藩はともかく切られた他藩等はどうなるのか?まあ、お手軽時代劇手法だから読みやすいといえば読みやすい。
    で、何故読み続けるかといえば江戸留守居役のことを知るため。ときどき気になるお仕事などが出てくる。(どこまで本当かはわからないが一応調べて書いているようなので)

  • 横須賀藩の留守居役 高田兵衛。
    武士の家に生まれながらも、双子という事で、亡き子にならないように、商家に預けられたのに、家督を継ぐ兄が亡くなった為に、条件付きで、武士になる兵衛。

    3話からなる。
    去年読んで、続きが読みたくなり、昨年暮れから、読み出した。

    今回は、何故か、お城の中の出来事でなく、外での出来事。

    1話の「お供外し」 藩士田辺と、飯盛女のお松と、、、最後は、心中しか道はなかった。
    好きだと、思いこみ、 幸せであると、、、思いこみ、結果は、生きる道が無かった2人に、哀れさと、向こう見ずさを感じる。

    2話の「御追放」土浦藩の財政逼迫から、藩士 守口は、妻を離縁、そして、娘も妻の実家前に捨てる。
    そのことは、妻の家から、2千両もの借り受けをせよ!との上役からの命令に背く為に、家族に被害を及ばないようにするためであった。
    しかし、藩は、亡き者にしようとするために、御追放をすることに。
    守口は、武家よりも商人へなりたい希望を、兵衛は、願いを叶えるために、義父にも力を貸してもらうのであり、命を奪われずに、完結して、良かった。

    3話の「残る所」は、武士の意地をかけた私闘。
    公には、することが出来ないので、頭を悩ますが、、、その施策と、野田安次郎の不意の激闘に、処理をする兵衛は、剣術が、出来ない事を知らせられないで、最後まで、貫き出来たのだが、、、、少し、お披露目してもいいのでは、、、、なんて、思いながら、安次郎の死が、無駄にならずに済んだ事に、良かったと、思いながら、本を閉じた。

  • このシリーズははまりそう!
    留守居役の務めはたいへんじゃあ

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著者プロフィール

1946年佐賀県生まれ。雑誌編集者を経てフリーライターに。ノンフィクション、コミック原作、実録小説を手がけ、映画化、テレビ化作品も多数。2002年「裏火盗罪科帖」シリーズで時代小説作家デビュー。著書に「投込寺闇供養」「深川鞘番所」「朱引き黒引き双つ江戸」「千住宿情け橋」「留守居役日々暦」「渡り辻番人情帖」「新・深川鞘番所」「俠盗組鬼退治」「草同心江戸鏡」シリーズなどがある。

「2022年 『北町奉行所前腰掛け茶屋 迷い恋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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