夕暮れ密室

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 133
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041025239

感想・レビュー・書評

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  •  8月19日に読み終えたのに、この文を書いているのは9月2日。ちょっと記憶が薄れてきている。
     高校で発生した女子高生密室殺人事件を、親友や周りの友人目線で追っていく。
     いかにも主人公っぽい女の子が次の章で殺されちゃったのはちょっとびっくり。
     出てくる友達たちの感情がちょっと薄くて、なんか現実的でないような気がするのが気になる。それと殺人事件なのに警察が途中で出てくるだけ。
    死因がなんなのか、死亡時間は何時かといった、警察が捜査する基本事項が出てこなくて、高校生たちの推理だけ進んで行くのがなんか違和感を感じちゃう。
     書かれていないだけで、警察はちゃんとやっているって設定なのかもしれないけど・・・。
     結末は、それほど悪く無いだけに途中の違和感が残念。
     

  • 文化祭当日、バレー部マネージャーの女子生徒が、セミナーハウスのシャワールームで遺体となって発見された--!? 斬新な密室トリックと多感な高校生男女の切ない想いを描いた傑作学園ミステリ。

  • 青春ミステリ。
    少女が女子シャワー室で死んでいた。首には扼殺後、胸にはキリが刺さった状態で。しかも密室。

    各章ごとに語り部が変わり視点が安定しないが、各人の心理描写は生々しいリアルさはあると思う。ただ、殺された少女が良い子に描かれすぎている点と犯人の動機は納得しにくい。
    犯人は予想が容易。あまり各章の繋がりを活きせてないというか最終章が唐突すぎた。
    それにイマドキの高校生だったら、もっと付き合ったり別れたりしてるだろうに純情すぎる。

  • 落選作だからなのか、だから、落選なのかはわからないが、微妙に練りが甘い。
    密室も最初にトリックありきで、辻褄が合わせてある気がします。全体的に大味。
    文章は、読みやすいので次作に期待しています

  • 「ん。夕暮れじゃなくない?」と読み終わってからつっこみたくなるタイトル。高校を舞台にした殺人事件を主題にしたミステリー。もう少し登場人物たちのキャラクターの描き込みがほしいし、そのキャラクター同士の影響関係みたいなものもほしかった。登場人物それぞれが事件の解明のために推理を展開するという構成のせいもあるかもしれないけれど、各個人の個性、物語の中で付与される役割に平板な印象を受けた。

  • 高校内で起きた二重密室の殺人事件をバレー部員たちが解決していく本格学園ミステリー。

    複数の登場人物が探偵役となり推理と誤答を繰り出す展開が面白く、特に久保田和志のトンデモ推理は楽しませてもらいました。
    肝心の真相は、携帯電話のくだりを含めた凶器の鉋から展開していくロジックはなかなか心地良かったものの、殺害した男子生徒をどうやって人目に付かずに川まで運んだのかなど、説明不足な箇所もありもやもやも残りました。
    また、殺害の動機がありきたりですし、激しい感情に駆られるほど被害者が魅力的に描かれていなかったので、いまいち説得力に欠ける気がしました。

  • 久しぶりに一気読み出来る本に出会いました。
    これは自殺なのか、他殺なのか。そこから物語は動き出して核心へと迫ります。結論は他殺なのですが、そこに行き着くまでの各登場人物の推理と前後の繋がりがとても上手く構成されていると思いました。

  • 帯に「横溝正史ミステリ大賞」落選作、と
    それでも書籍化されるには、魅力ありそうと、手にとる
    なぜ、この子が?亡くなるの?自殺?他殺?どちらでもなく事故死なら…
    てな、かわいくて実は芯のあるこが亡くなってから、の解決編
    うまい!がモヤッっと感も強く悲しさだけが残りました

  • 一気読みー!!

    学園ミステリ。

    シャワー室で見つかった同級生の遺体。

    彼女に近しい同級生が、事件の全貌を明らかにしようとあれこれ考えを巡らせるものの、なかなか真相にたどり着けず…でも、少しずつ出てくるヒントに、ページをめくる手が止まりませんでした。

    おもしろかった~。

  • 綾辻先生の推薦文が帯に書かれていて、見取り図もあるとくれば、そりゃあ買わざるを得ないやないかーい!とか言っちゃう割に、実はTSU●AYAの店頭で迷うこと数日。年度末はね、ハードカバー購入にちょっぴり臆病になるよね…。何だかんだ言いつつ買ったわけですが←

    文化祭前夜の犯行、使用されることのないシャワールーム、水浸しの犯行現場、二重密室…ミステリマニア垂涎のギミック満載です。その割にちょっぴり物足りないのは、被害者が少ないからかなあ←
    そして何より、「プロローグの語り手=第一の被害者」っていう設定が実は一番衝撃的だったから、あとで繰り出されるジャブはちょっぴり物足りなかったのもあるかも。

    章ごとに語り手の視線が変わるので、話が何度も行きつ戻りつしたのはちょっぴり冗長だったかな~。で、この手の構成の、犯人のモノローグが差し挟まれる場所っていうのは自然あたりが付くので、こなれてる人には目次を見た段階で犯人に見当が付いちゃうんだよなあ、多分。

    中盤で披露されるトンデモトリック(意外といい線いってたんだな、そういえば…)は面白かったし、私自身の推理が木端微塵にされた(水浸しだったのはプールに落ちたから→それを隠す為に現場に水が溜まってた→犯人は水泳部員?→水着姿で犯行現場付近うろついてたあいつが超怪しい!→容疑者死亡/(^o^)\うぎゃああ)のも気持ちよかった(笑)。

    だけど、何だろう、読んだ後に感じるこの物足りなさは。ラストのどっちつかずな締め方は結構好きだったんだけどなあ。
    各章でクラスメイト達が語る被害者像があまりにパーフェクトな女子高生過ぎて、最終章で犯人が語った被害者の最期と少し乖離した人物像だったのも違和感があったのかな~。いや、でもあれはあれで、あまりに「いい子」推しされてた被害者が、一気に人間味を取り戻した瞬間でもあったしな~。違和感って言葉は違うか…。

    犯人の思考や行動もあまりに突飛だし、探偵役の指摘も瑕疵が目立つし…そんなこといったら、ほぼ全ての本格ミステリがそうなんだけど…←
    あとは、語り手のほぼ全員がリア充だったのも、高校時代は勉強ばっかりしてた私にはあまりにも…あまりにも眩しかった…←

    「夕暮れ」密室っていうタイトルがトリックそのものに関係あるかと思ったけど、そうでもなかったのは一体。どの部分が「夕暮れ」?

    高校最後の文化祭当日。男子バレー部のマネージャーでクラスでも人気のある女子生徒・森下栞が、校内のシャワールームで発見された。発見現場のシャワールームは施錠され、校舎全体にも鍵がかかるという二重密室だった。遺書らしき文書が見つかったことから自殺と考えられたが、納得がいかない部員やクラスメイト達は、密かに調査を進めていくが…。

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著者プロフィール

1973年京都府生まれ。成城大学文学部卒業。2004年に『風の歌、星の口笛』で、第24回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。他、著作に『修学旅行は終わらない』、『校庭には誰もいない』、『フェイバリット・シングス』などがある。

「2022年 『風琴密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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