東京侵域:クローズドエデン 02.Enemy of Mankind (下) (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA/角川書店 (2015年8月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041025697
作品紹介・あらすじ
“臨界区域・東京”に戻ってきた蓮次たち。しかし、対立する救務庁の待ち伏せで叶方の命が危険に。更には“金色の糸”も出現する! 蓮次と叶方は“ハーメルン”を倒し、大切な人を取り戻せるか――!?
感想・レビュー・書評
-
エネミー・オブ・マンカインド編の後編。ステルス&エスケープを中心に練りこまれたアクション、常に死と隣り合わせの緊迫感は後編でも変わらず。相変わらず絶望的なシチューエーション作りが上手く、主人公たちを容赦なく危機的状況へと追い込む手腕は見事である。EOMと戦うためのショットの本数という視覚化された絶望に加え、作品内でのパワーバランスを一切崩していないため打開策が想像しにくい。前回の伏線回収もスムーズで、謎の敵「ツイスター」の正体や、素人レイダーのキムラが名前を名乗らなかった理由もすんなりと腑に落ちた。また、クリティカルエリアからの帰還後に悪夢に悩まされるといった戦争神経症の症状が出るという描写が素晴らしい。主人公はあくまで高校生に過ぎないという現実感がある。ファミレスでの日常に戻るためのクールダウン等も含めて、こういう戦闘外の細部の描写にこだわることで、非日常性のリアリティレベルの整合を保っていると言えよう。救務庁内への協力者の必要性の示唆(兄が協力者に?)や兄についた恋人がいるという嘘(彼方がその役割に?)など、次作への伏線も多いため次が非常に楽しみである。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
のっけから大ピンチ。そのピンチを乗り越える前に次のトラブルが発生してまたピンチ、みたいな展開がずっと続いて、敵と真面目にバトっている時の方が安心して読めるって、どういう状況よ。。。公式ドーピング系バトルラノベ。
-
救務庁のうさん臭さよ…。い、いや、まだ…まだわからんけども!
直情系主人公はあんまり好きではないのだけど、今回とてもがんばっていたし(対兄とか、ヒマワリの正体について、とか、そしてもちろんラストとか)応援したい。
まさかのキムラさんにびっくりしたけど、下の名前にはさらに衝撃を受けた。ものすごい。読みはまだ…百歩……せ、千歩譲るとして…漢字がもう。フルネームを漢字で見たときの衝撃すごすぎる。笑えない。いっそこわい。