- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041053898
作品紹介・あらすじ
大崎結人は平凡な大学生。将来の夢が、絵本作家ということ以外は。
周りが就職活動を口にし始めた時期、結人は夢を諦めるため、生まれ育った横浜元町で、ある店を探していた。
「ウォルラス」というその店は、結人が幼い頃通った、絵本の充実したレストラン。そこの料理人は、幼い結人に「絵本作家になれる」と断言してくれた。
しかし投稿しても落選続きの今、もしあの店が無くなっていたら、潔く夢を諦めると決意したのだ。
果たして思い出の場所にあったのは、「ブラックバード」という喫茶店。
佳野というミステリアスな美形青年が店員を務める喫茶店には、
なぜか色んな趣味の「コレクター」が集まるという。
テディベアコレクターたちの集まりで、年代もののテディベアの謎を鮮やかに解いた佳野に、結人は驚くが……。
「私のコレクションは、店に集まるコレクターの皆さんです」
寂しげに笑う佳野の秘密とは……。
感想・レビュー・書評
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絵本が好きって、夢が絵本作家で、そんなにバカにされるのかな?親になって絵本が身近になった今となってはわからない。でも、好きなものを人に笑われるのは嫌なものだ。
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昔かけてもらった魔法のために、絵本作家志望の青年は
子供の事に行った店を訪ねる。
同じ空間なのに、違う店になっているという
まか不思議な状態。
それが何故なのかという疑問と、己の夢をどうするかと
揺れ動く主人公。
目指しているものは、捨てるか目指すしかなくて
本人が無理なら、捨てる選択はないのでは、と。
それは、店主にも言えることでしたが。
常連客によって流れてくる事件。
そして博識のある店主は、何故そんな事まで
知りえるのか。
それが分かった時、切ないとはいえない
微妙な気持になってしまいました。
現実から目をそむけてどうにかしようという気持ち。
双方にある気持ちですが、乗り越えねばならないもの。
いや、主人公においては、客観的にみたら
解決策はすぐそばにありますけど。
考えすぎ、ですから。 -
さらっと読める。博識の喫茶店のマスターが日常の謎を解くタイプの話と思ったら、マスターの方がよほど謎の人だった。