そして誰も死ななかった

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 507
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041084342

作品紹介・あらすじ

覆面推理作家の招待で、絶海の孤島に集まった五人の推理作家。しかし島に招待主の姿はなく、不気味な人形が残されているだけだった。一人また一人と殺害され、そして誰もいなくなった時、本当の物語の幕が上がる。

感想・レビュー・書評

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  • 初読みの作家さん。
    まぁ、覆面作家の招待で閉ざされた離島に行くってことは、いろんなことが起こるのは想定内だけど…。
    行く面々の個性も相当際立っているのだが、グロさもけっこうなもので…。
    なんなんだ、、この奇怪な死は。
    予測を上回る展開に頭の中が、ぐっちゃぐちゃぐちゃに。
    理解不能な謎に翻弄してしまった。

  • 牛男は父の奔拇島の惨劇を盗作した作家。刊行直後惨劇は現実に。数年後,離島に招待された(牛男を含)5人の作家は次々惨殺。犯人は誰か。殺害後,被害者本人が犯人探しをする摩訶不思議なミステリー。

  • #読了 #そして誰も死ななかった #白井智之
    覆面作家・天城菖蒲から、絶海の孤島に建つ天城館に招待された5人の推理作家。そこには招待主はなく不気味な泥人形が並べられていた…

    想像もつかない設定と二転三転とするトリックは白井先生ならでは。毎回そうですが今回も脳がフル回転しました。

  • 覆面作家からの招待で絶海の孤島の別荘に集まったアクの強い推理作家5人。到着までにも一悶着あったが到着した次の日には早速連続殺人発生。それも全員犠牲者に。なのに主人公牛男を筆頭に次々死者は蘇り、推理作家らしく皆で自分の体験を元に事件の謎を推理していく。冒頭白井さんにしては穏やかだな、と思っていたけど中盤からはやっぱりグロワールド全開でした。でも過去作に比べたら抑えめか。一人の推理を別人が覆していく展開とかそれありか?なトンデモ推理からこう来たか!と膝叩いてしまう真相に導かれるのが痛快。しかし相変わらず人には勧めにくい…。

  • なかなか不気味で淫靡な装画にひかれる。平林貴宏さんと言う人の絵らしい。魅力的だわ。

    白井さんの作品は特殊設定なのに純然たるミステリというミスマッチさがチャームポイント。今作も同様に、その女と関係を持つと死なない体になるという設定。殺されたとしても12時間後には蘇生する。傷口はそのままで。そんな特殊な体の作家5人がある孤島に招待され、そこで起こる殺人事件を解き明かしていくのだが、どの推理も確証が持てない。最後のクジラ説には驚かされたがそれもどうかと。

    まぁ通常の本格ミステリが好きで、より刺激が欲しい方にお勧め。ややこしいけどね。ラストの執念、執着がまた狂っていていい。

  • 覆面作家の舞台となった孤島の館に、5人の推理作家が呼び出されて、、、白井先生がとうとう正統派パズラーにチャレンジしたのかな、タイトルもモロにクリスティのアレですし。

    杞憂でした。いつも通りの白井節でした。ホントグロいです。相変わらず変態的。

    まず、島に到着してから惨劇までが早い。5人全員あっという間に死ぬ。そして1人ずつ復活して、いつもの多重解決が始まるというトンデモない話。本当にどういう発想してたらこんな話思いつくのか。
    クローズドサークルの先人の小説を果たして読んでいるのだろうか。自由な発想に感服します。

    ある意味流行のゾンビものなんだけど、どうしてアレとかとこんなに仕上がりが違うのか。絶対映画化とか漫画化とかされなそうです。

    多重解決のアクロバティックな真相、その前のわりとお約束的な捨てトリックも好きなんだけど、やはり犯行の動機が素晴らしいし、作者らしいトンデモない発想。そして誰も死ななかったというタイトルで綺麗に伏線回収できている。

    見るからにヤバそうな作者の他の作と違って、小綺麗な表紙とタイトルに騙されがちですが、いつものグロとセックスと変態に満ち溢れた愛ある本格パズラーです。

  • 「そして誰も死ななかった」のタイトルの意味を知った時、またもや想像を絶する展開だなとニヤけてしまいました。
    しかし、私が読んだ白井智之の作品の中で、1番現実味のあるお話だったと思います。
    私の感覚がマヒしてしまったのかもしれません。
    グロテスクな推理ミステリーで、トリックを巧みに使い、とんでも設定のルールも適用されており、最後のどんでん返しも健在でした。
    作品の中に細かく散りばめてある伏線回収も好きです。
    みきおさん探しも好きです。
    ずっと読みたくて楽しみにしていた作品なのですが、期待通りとても面白かったです。

  • なんだろう。高校生とかが好きそうなストーリーだなと感じた。あまりにも現実離れしすぎてて、本に入り込めず。
    伏線回収が複雑すぎて、パズルのようで途中どうでも良くなって飛ばし読み。
    若い人はゲーム感覚で楽しめるのかも。
    好き嫌いの分かれる本。

  • そうか、それでこのタイトルか…!

    頭のネジが数本ぶっ飛んでいるとしか思えない発想力。それでいてきちんとミステリ。

    クジラの潜在能力の高さにも敬礼。

    悪趣味・下世話は褒め言葉。裏切りの腸捻転。Netflixあたりで映像化してくれたらなぁ。

  • この作者の作品は初。新しいタイプのミステリだな。驚いた。
    ただ、かなりグロい。ミステリは好きだけど、グロさはあまり得意ではないので、序盤からそれがキツかった。あとは主人公が品のない中年男なので、感情移入できないまま読んだ。
    とにかく現実にはありえない不思議設定が盛り込まれているので、起こっている事件がどこまで現実のものか分からない。その設定を現実のものとして受け入れつつ、主人公と一緒に怪現象と犯人を解いていく。
    p300 強と短いですが、気持ち悪い描写が多いので読むのに難儀した。登場人物がみな推理作家で各人が謎解きをしていくので、謎解きパートがすごく多い。グロが平気かつ謎解き大好きな方はおすすめ。

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著者プロフィール

1990年、千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。『人間の顔は食べづらい』が第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となり、同作で2014年にデビュー。『東京結合人間』が第69回日本推理作家協会賞候補、『おやすみ人面瘡』が第17回本格ミステリ大賞候補となる。『名探偵のはらわた』は「2021本格ミステリ・ベスト10」で第3位。他の著作に『少女を殺す100の方法』『お前の彼女は二階で茹で死に』『そして誰も死ななかった』『ミステリー・オーバードーズ』『死体の汁を啜れ』がある。衝撃的な作品で読者の度肝を抜く、気鋭の本格ミステリ作家。

「2022年 『お前の彼女は二階で茹で死に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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