廻り道 手蹟指南所「薫風堂」 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041088289

作品紹介・あらすじ

子供たちに読み書きを教える「薫風堂」の師匠・雁野直春は、新たな年を迎え、自らの境遇に決着をつけようとしていた。それは、三千八百石の旗本・春田家の養子入りを断ることだった。シリーズ、堂々の完結

感想・レビュー・書評

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  • 最初の方で、いきなり美雪の母親がやってきて、縁組はなかったことにしてくれと言い出す。それを聞いて直春はほっとするのだ。美雪には手習所の奥さんなどは務まらないと直春は思っていたのだ。しかし、これはないよな。この後、友人の緑之助の妹の織江が急接近してくる。本当の妹のように思っているので夫婦にはなれないと言っていたくせに、直春は満更でもない様子なのだ。全くねえ、調子のいいこって。そればかりでなく直春の周りにはおめでたいことが目白押しになる。やれやれ。江戸時代の夫婦観は現代とは違うという作者の考え?それにしてもね。

  • 廻り道 ー 手蹟指南所「薫風堂」シリーズの5作目【完】
    2020.02発行。字の大きさは…小。

    手蹟(しゅせき)指南所・薫風堂(くんぷうどう)師匠・雁野直春が手習子(生徒)に慕われ、そして手習子と共に成長して行くさまが微笑ましく、また時に涙が出る。
    大身旗本の娘・美雪との恋が終わり。そして周りを見ると幼馴染の旗本の妹・織江が…。

  • 同じことの描写が何度もでてきて、くどいと思ってしまう。

  • 「子供扱いか。雁野は策士だのう」

  • 徳島市生まれで「軍鶏侍シリーズ」、「よろず相談屋繁盛記シリーズ」の作者 野口卓の寺子屋を描いたシリーズ

    手蹟指南所「薫風堂」シリーズ第5巻完結版である。


    ある旗本が行儀見習いで奉公していた商家の娘を孕ませ、

    家の外に出して、実家には男と奔走したと嘘を言い

    男児を出産させ、長らく、嫡子が何かあった場合のために

    中間夫婦に育てられた。

    そんな嘘に包まれた雁屋直春は、中間夫婦に育てられ、

    優しく賢く勇気のある男に成長。
    たまたま辻斬りにあった老人を救うことになるが、

    その縁で手習い所を引き継ぐことに。


    数々の事件や、実の親である旗本の出世のための縁談など、

    次々と望まぬことに巻き込まれるのであるが、

    本来持つ真面目さで乗り切る。

    教育とは、人を育てるとは、何かと考えさせられもするテーマが、主軸となりながらも、ストーリーは面白みが満載で気持ちよく読み進められる。

    そんなシリーズ最後の巻は、ハッピーエンドの大円団。
    手習い所をめぐる登場人物や子供達のキャラクターも

    生き生きと描かれ魅力的な物語だ。

  • 24

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著者プロフィール

1944年、徳島市生まれ。さまざまな職業を経験し、ラジオ・ドラマ脚本・戯曲を執筆。1993年、一人芝居「風の民」で第3回菊池寛ドラマ賞を受賞。日本脚本家連盟会員、日本放送作家協会員。2011年、『軍鶏侍』で時代小説デビュー。同作で歴史時代作家クラブ新人賞を受賞、同シリーズにより多くの時代小説ファンを獲得。ほかシリーズに「ご隠居さん」「手蹟指南所『薫風堂』」「新・軍鶏侍」「よろず相談屋繁盛記」「めおと相談屋繁盛記」など、単著に『からくり写楽 蔦屋重三郎、最後の賭け』など著書多数。演劇にも造詣が深く、小説、戯曲、芸能、映画、音楽、絵画の多ジャンルでのシェイクスピア派生作品を紹介した著作『シェイクスピアの魔力』がある。

「2022年 『逆転 シェイクスピア四大悲劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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