「嫌な取引先は切ってよい」 楽しさを追求する社長の非常識な働き方 (ノンフィクション単行本)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041105863

感想・レビュー・書評

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  • 群馬県は中里スプリング製作所の社長による一冊。そりゃー取引先切るだけだったら会社は立ち行かないワケで。社員が自尊心を犠牲にしてまで働くと「日本一楽しい町工場を目指す」の会社理念に沿わないので切りますが、その場合は社長が飛び込み営業の鬼と化し、10社の新規を取ってきますという…

    動詞で掲げた理念があって、だからこういう評価になるってトコに論理があって、そーゆー訳でコレするね、が予見可能な会社は、楽しいから人が集まるのだと思う。謝礼こそあれど無償でテレビ・新聞・雑誌に掲載されること655回も頷ける。

    28名という、これまたユニークな社員数上限が設定されている同社。社内結婚したカップルに社長が大喜びし、異例の厚遇を展開するも、どんどん社内カップルが誕生すると、結婚退職と女性の産休で社内の切実な戦力ダウンが発生することに気づいた社長の苦悩は計り知れない。中里社長に思わずエールを送りたくなりました。

  •  題名からしてあまり共感できない本だと思っていたが読んでみたらそうでもない、いやそれ以上にもっともなことを言っていると感じた。

     だが、あくまでもこの主張が通るのは社長である本人の人柄とモノづくりとして得られる技術の中の完成度が高いからであろう。すべてがすべてこのようにうまくいくと思わない方がよい。

     また、あまり大きくない会社で良いと割り切っていることが成功への近道だったのではないかと感じる。このような小さな会社がたくさんありそれを統括する大企業がもっと中立公平な取引をすればこの世の中はまた違った社会になる気がする。

     人が人を作るといわれるがその人は自分の意志を持っているわけでうまくいくわけがない、そして自分という意思があるのならばもっと自らが想像し作り出せる力をつけなければいけないことに違いはない。それを温かく見守るのがこれからの経営者の仕事なのだろう。

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