火喰鳥を、喰う

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 275
感想 : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041108543

作品紹介・あらすじ

選考委員、激賞!令和初の大賞受賞作!
「恐怖と謎がしっかりと絡んでいる。ミステリ&ホラー大賞にふさわしい」――有栖川有栖氏
「謎への引きこみ方が見事。読了後は心地よい酩酊感に襲われました」――辻村深月氏

信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した雄司の大伯父・久喜貞市の遺品で、そこには異様なほどの生への執着が記されていた。そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では不可解な出来事が起こり始める。貞市と共に従軍し戦後復員した藤村の家の消失、日記を発見した新聞記者の狂乱、雄司の祖父・保の失踪。さらに日記には、誰も書いた覚えのない文章が出現していた。「ヒクイドリヲクウ ビミナリ」雄司は妻の夕里子とともに超常現象に造詣のある北斗総一郎に頼ることにするが……。 ミステリ&ホラーが見事に融合した新鋭、衝撃のデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • ホラーの怖さは然程でもなかったけど
    世にも奇妙な的な怖さがあった。
    私の存在するこの世界は、オモテなのか裏なのか。
    そう考えると、寒気がしてくる。

    途中出てくる少女が最後まで誰なのか分からなかったので、放置か?と思ってたところ最後にきっちり回収でゾワっとした。

    太平洋戦争の話や南方のラバウルの現地の話など大好きなので、あっという間に読了。
    読みやすくて面白かった。

    表紙の火喰い鳥の絵があまりにもおどろおどろしいので空想上の鳥なのかと思ったら、福岡市動物園にいるそう❗️きっと見てるはずだけど全く記憶なし。この本を読んだ後に見たら、ただの南国の鳥以上の興味が持てて楽しいかも。

  • ホラーの枠で紹介されていたが、どちらかというとファンタジーのようだった。
    2つの並行世界や悪夢など、日常が脅かされていく苦しみがねっとりと描かれている。

  • パラレルワールド。雄司のいる現実と、チャコのいる現実。最初の読み始めが雄司のいる現実だから、この展開に怖さを感じる。生への渇望は誰しもが持ってるから、どっちの現実が主だったとしても、片方はつらいだろうな、っていう。

  • ストーリーが奇想天外だったのでのめりこむことができなかった。

  • カテゴリをミステリーにするかホラーにするか迷ったが、怪異がここで終わったと考えていいものかどうかという点でホラーに入れることにした。70年もの時を経て遺族のもとへ戻ってきた戦地からの日記が平穏だった日常を粉々に打ち砕くものであろうとは、よもや思わなかっただろう。互いの存在をかけて、まさに命がけの戦いを繰り広げたわけだが、執念というべきかエゴというべきか、個人としての願いがこうもたやすく世界を変えてしまうのかと思うと恐ろしい。そして彼女にとっては、はたしてどちらが幸せな道だったのか……。

  • ホラーの世界に引きずり込まれ、知らぬ間にはらはらドキドキきっと最後はうまくまとめ元の世界に戻ってこられるのだろうと、最後の最後ニヤッとしてしまった。

  • 辻村深月先生の「謎への引きこみ方が見事。読了後は心地よい酩酊感に襲われました」という選評に惹かれて…。太平洋戦争で戦死した大叔父の日記が見つかったことで不可解な出来事が起き始めるホラーミステリー。異様で不穏な空気が終始漂う世界観に引き込まれた。ホラー小説ならではの読んでいてゾワゾワする気持ち悪さを覚える。ミステリーとしても秀逸で、もう一つの不気味な現実に侵食されていく恐ろしさが文章でしっかり伝わってくる。ラストは予想外だったなぁ…辻村さんの言う酩酊感とはコレか。

  • 異国の地で発見された大伯父の日記。それは太平洋戦争の時に書き記されたものだった。それが届けられたのをきっかけに様々な怪現象が起き始める。墓石の破壊、記者の狂乱、祖父の失踪など久喜家にいったい何が起きているのか?


    横溝正史ミステリ&ホラー大賞で、大賞を受賞した作品。想像を掻き立てるゾワリゾワリとしたホラーな文章に惹き込まれました。恐怖を誘う雰囲気に何か襲われるのでは?と錯覚してしまい、物音が聞こえるたびにビクッとしてしまいました。
    怪現象が起きるたびにこれは夢なのか?現実なのか?と徐々に迫ってくる恐怖がたまりませんでした。

    文章の表現が「ザ・ホラー」と思わせるような酷い描写、残虐でもあり、冷酷でもあったので、文字だけなのにゾワゾワとした気持ちにさせてくれるのは、凄いなと思いました。

    関係者が次々と消え、存在や記憶さえも消えていく。もはや異次元の世界にいるような感じになり、これがどう収束していくのか、文章も読みやすかったので、ページが止まりませんでした。

    最後はハッピーエンドかバッドエンドかどちらでも捉えられる終わり方にどう捉えればいいか複雑な気持ちになりました。個人的にはバッドエンドかなと思いました。それまでのおぞましい雰囲気から一転、穏やかで爽やかな空気感を演出していて、それが逆に何とも言えないホラーとも感じ取れました。

  • んー、いい意味でとても嫌な感じの話だった。
    筆者の想像を掻き立てる文章がより怖さを増幅させる。

    結局食い止められなかった現実。
    その現実があくまでも美しいものとして語られるのが
    また怖い。

    火喰鳥、、、
    最初はビミナリだったのに、最後は
    ヤムヲエズに変わったのはなぜか、、、

    火喰鳥、初めは貞一だったのに
    最後は雄司になってるのか、、、?

    雄司の生まれ変わりがチャコさん、、、?
    もう一つの現実でも北斗がいて
    北斗はチャコさんに働きかけてこっちの現実を現実として
    引き寄せたのか、、、

    あー、おそろしい、、、

  • 思ったよりも面白かった。ラストに驚いた。

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著者プロフィール

1974年生まれ。長野県伊那市出身。現在会社員。

「2020年 『火喰鳥を、喰う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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