ひとり旅日和 運開き!

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041117286

作品紹介・あらすじ

人見知りで要領の悪い日和は、なんとか滑り込んだ就職先でも叱られてばかり。会社をやめようかと悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められる。初めて一人で行った熱海で、ひとり旅の魅力に取りつかれ、どんどんと行動範囲を広げる日和。、宇都宮、和歌山、秋田、青森、沖縄と、パワースポットを巡り、土地のおいしいものに舌鼓をうち、満喫していく。

ひとりで暮らす叔母の体調が悪いと聞き、秋田まで様子を見に行くことにした日和はせっかく遠出をするのだからと、母の憧れの地である奥入瀬渓流にも立ち寄ろうと計画する。優柔不断で自分にも自信のなかった日和が人とのふれあいによってひとまわりもふたまわりも成長していくのだった。さらに、想いを寄せる蓮斗との関係にも変化が起こり……。
グルメ×旅×おひとりさま女子に贈る、人生満喫本!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第3弾。安心して読め、かつ日本各地を主人公の目線で旅行した気分になれる本。今回の行き先は、宇都宮の餃子から始まり、和歌山、秋田&青森、沖縄。時は2021年、コロナの収束がまだ見通せず、恐る恐る旅する様子が描かれていた。また気兼ねなく旅行できるようになって本当に良かった。どの行き先も、そこの郷土料理も魅力的で、旅に出たくなる。主人公の日和が密かに思いを寄せる蓮斗さんもちょくちょく登場し、ますます旅のモチベーションが上がり楽しい日々だろうな。蓮斗さんは親切だけど確かにその好意が恋愛感情なのかは分からない感じで、続きが気になる。一人旅に出るようになり、明らかに日和の運気は好転している様子が窺え、旅はやっぱり良いなとつくづく思った。

  • ひとり旅の楽しさを知った日和にも、"コロナ禍"の波は直撃する。
    が、なるべく人と接触しないやり方で、移動にも気を使い、工夫しながらひとり旅を楽しむ日和の姿に少し勇気付けられる。
    "不要不急"と言われるかもしれないけど、日々を彩る楽しみは、人には必要なものだと思う。

    ただ、ラストの話は沖縄旅行が舞台だったが、沖縄といえば、人口に対して感染がめちゃくちゃ多いところで、ややおさまってきたとはいえ、そんなとこに東京から行くかね…という気はしなくもなかった…特にその前、和歌山へ行くときは、散々悩んだり家族を説得したりという描写があったのに。
    感染が落ち着いて、旅行もしやすくなった風に書いてあったのは、もしかしたら、この本が出る頃にはきっとそうなっているはずという、希望的観測が含まれていたのか。

    そろそろGOTOを復活させるとかいう話も出ているようだけど、まだそこまで落ち着いた感じもしないような…

    次巻が出る頃、世の中がどうなっているかも楽しみなところだ。


  • 引っ込み思案な女の子が、あちこち一人旅に出る話
    その土地土地の食べ物にお酒の話には興味深い物があったが、そこに行くまで工程が長くてちょっと気になった

  • 旅行に行って美味しいものを食べる。
    これが現実ならうらやましいですね。
    小説だからだよね。
    次が楽しみです。

  • ひとり旅が最初に比べてかなり板に付いてきた感じの日和。どこいっても自分のペースで楽しめている姿が、読みながら私も一緒に楽しめました!私の知らない土地も多々あったので、勉強になりました。
    叔母さんの事も日和にとってどういう存在なのかも分かったし、思ったより強気な日和も面白い(笑)初恋の人の話も面白かったです。親世代になるとやっぱり、旅行はやりにくいと聞きます。行きたくても体力やガタがくると私の両親も言います。「若い時に色んな所に行きなさい」という日和のお母さんと自分の親の言葉が重なって、少し涙が出そうになりました。
    時事問題も出てて、個人的にありがたいなぁと思いました。ニュースで取り上げられていても、住んでいる人でなければ…「へぇ、そうなんだ」と実感が湧きません。でも…旅先でそういう場面に出合い、考えるきっかけを作ってくれたことに感銘を受けました。どこの土地に行っても美味しいものがあるのが、凄く良い!お酒飲めなくても、読みながら雰囲気を味わえて楽しかったです。
    日和の恋の模様も少しづつ進んでいるみたい。ちょっと引っ込み思案な考え方もするけど、恋愛に対して前向きで良き!もっと良い展開になれば良いなと思っています!
    続編を読むのが楽しみです!

  • こういう旅とかが一番読みやすくて何も考えなくて安心。秋川さんのは旅に出たくなる。

  • シリーズの途中から読んだことに
    最後に気づいた。
    流し読み〜
    こんなに事細かに書いてるなら
    店やホテルの名前もしっかり書いてくれたらいいのに、
    変なとこにぼかしがかかる。
    全く興味のない旅先はすっ飛ばして読んだ。

  • 主人公が少しずつ主体的に行動的に成長していってるのが良いなぁと思う。

  • 宇都宮、和歌山、奥入瀬、秋田、沖縄。

    餃子食べたい!パンダ見たい!お酒飲みたい!
    と思う一冊でした。

    旅に出たくなりました。

  • シリーズ三作目。

    日和ちゃん、コロナ禍だけれども、なんとか元気に旅を続けている。

    引っ込み思案の人見知りを改善するべく、ひとり旅で行動力を磨く日和。
    宇都宮で美味しい餃子を食べ、和歌山のパンダを見に行き、仲良しのおばさんが調子を崩したと聞いては東北へ。沖縄にだって行っていたり、なかなか頑張っている。

    このお話し、日和がどこに行っても、落ち込まないで、その時その時により楽しい方へ、前向きな方へと気持ちの舵を切って、観光もグルメも自分のペースで心底楽しんでいるのが気持ちいいのだと思う。行った場所や出会ったひとを悪く言うこともなくて、嬉しかったことを弾むように語っているから、人気があるのではないか。

    旅先で出会って親しくなった蓮斗さんは、会社の先輩の知人で、現在日和は片思い中。だけどだんだん仲良くLINEのやり取りなんかしてるのも、変に恋愛恋愛していなくて、まず「いいひとり旅好き同士」というのが堅持されていて、お互いちゃんと相手を気遣いながら交流してるのも、社会人らしくて好感が持てる。うまくいくと良いな、なんて、心の中で応援したり。

    旅先の記述がもっと深ければと言うお声も拝見するが、私達が旅したって、日和と同じで、ガイドブックを調べ、おいしい上澄みをおすそ分けして頂きに旅をしているのだから、そう目くじら立てるほどのこともない。知らないところに行くのはワクワクするし、美味しいものだって食べれば嬉しい。

    いきいきワクワク、日和が旅を満喫している様子は、小難しくなくて、ちゃんと味まで想像がついて、乗ってるレンタカーを降りて、「ううーん!」って気持ちよさそうに伸びをする様子まで思い浮かぶから、私はそれでいいと思う。

    コロナにしろ、戦争祈念公園のことにしろ、首里城の火災にしろ、辛い話ではあるけれど、忘れず考えて、残しておきたいことではある。それを、小説のトーンをおかしくしないで、ちゃんと書いているのは、この作者様なりの思いがあるはずだ。それで楽しさが損なわれたりはしていないし。

    美ら海水族館にもう一度行きたくなったり、つい夕食に餃子出しちゃったり、私もたっぷりと楽しませてもらっている。

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著者プロフィール

2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。2012年10月、「いい加減な夜食」にて出版デビューに至る。他著書に「居酒屋ぼったくり」(アルファポリス)他、「幸腹な百貨店」(講談社)、「放課後の厨房男子」(幻冬舎)などがある。

「2020年 『居酒屋ぼったくり5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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