わたしのアグアをさがして

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 97
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041132289

作品紹介・あらすじ

婚約破棄。勤務先の倒産。そして母からの「あんたみたいに、取り柄がないのにわがままな娘は、男の人で人生が決まるの」という言葉に、趣味で続けてきたフラメンコを取り柄にしようと渡西することを思い立った莉子。
両親に逆らい始めたマドリードでの生活は、自由そのもののように思えたが、日本人コミュニティの狭さや言語と文化の壁、そして日本に置いてきたはずのしがらみが莉子を悩ませる。
そんなスペインの暮らしの中で、フラメンコの開祖と言われる日本人女性と出会い、彼女のフラメンコへの思い、そして踊り手にかける掛け声「アグア」(水=必要不可欠な物)の意味を知った莉子は、自分にとっての「アグア」は何なのかを考え始める。

感想・レビュー・書評

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  • 「生きていくのに“欠かせないもの”に気づくヒントを、この小説を読んで感じ取っていただければ幸いです」 『わたしのアグアをさがして』刊行記念! 著者 深沢潮インタビュー | カドブン
    https://kadobun.jp/feature/interview/1xsql4sbhe68.html

    「わたしのアグアをさがして」 深沢 潮[文芸書] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322208000305/

  • 1人で海外に行って暮らしてみるって、本当にすごいと思う。
    辛かったこと、悲しかったこと、人にしてしまった反省、、、一つ一つの出来事を、嫌な思い出として心に留めておくのではなく、それも全部自分の力にする。してやる。
    自分の道を、強く生きていく。
    道は誰かに用意されるものではなく、自分でつくっていく。

  • 男運がないというか、そういう男を選んで寄せ付けてしまうのか、懲りてないというか、でもそれでも恋愛は楽しいし、恋愛以外の何かを見つけてる主人公が羨ましかった。フラメンコがすごく観たくなったし、スペインはやはり憧れる。
    これ2015-16年に連載されたものなんだね、随分時間かかったな

  • 3.5

  • 自分に嘘をつかず、自分の人生をきちんと生きる。

    恋愛、結婚、出産。未だにそれを女の幸せととらわれがちなのは否めないし、間違いではないのかもしれないけど、自分が情熱を持って打ち込めるものを持つ女性はやっぱり魅力的。私にとってのアグアって、なんだろう。

  • 主人公の莉子が最初から最後までずっとまったく好きになれず。フラメンコ用語も多く、全然知識のない私にはいまいちよくわかりにくい。

  • 「人生で大切なことは、アグアを見つけ、アグアとともに自分の人生をしっかり生きること。自分が納得する道を行くこと。」
    30歳にして失業し恋人にも去られた莉子は、全てをやり直すためにフラメンコを学びに単身でスペインに渡る。最初の渡航では自分の無力さを痛感し志半ばに帰国するが、自分と向き合いフラメンコに情熱を注ぐことに決める。それからは何度も渡西しフラメンコにのめり込む中で出会った、トミコからの言葉。

    人の生き方はそれぞれで、どんな生き方をしようと誰に批判されるものではない。トミコのように自分に嘘をつくことなく、自分が求めるものを追求する生き方もある。
    …私はどうだろう。自分と向き合い追求したところでやはりそれは自己満でしかないし、自分がいることで周りの人が幸せになるような、そんな存在でいられるような生き方をしたいと、莉子との対比で見つめ直すことができた気がする。

  • スペインの観光旅情に近い話だな。
    スペイン人の人物像、固定しそう。
    フラメンコの奥深い熱い思いが伝わって来た。

  • 会社の倒産、恋人との破局、心機一転趣味のフラメンコを勉強するためスペインへ。
    フラメンコ、恋愛と経験を積みながら成長していく莉子。最初頼りなく恋愛体質の莉子に呆れるもフラメンコにのめり込む姿はカッコ良かった。

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著者プロフィール

東京都生まれ。2012年「金江のおばさん」で第十一回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。著書に受賞作を含む『ハンサラン 愛する人びと』(文庫版『縁を結うひと』)『ひとかどの父へ』『緑と赤』『伴侶の偏差値』『ランチに行きましょう』『あいまい生活』『海を抱いて月に眠る』などがある。

「2022年 『わたしのアグアをさがして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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