小説 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM (上) (角川コミックス・エース)

  • KADOKAWA
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041145678

作品紹介・あらすじ

C.E.75。ラクスを初代総裁とする世界平和監視機構・コンパスが創設され、キラ達はその一員として各地の戦闘に介入する。そんな折、新興国ファウンデーションからブルーコスモス本拠地への合同作戦の提案が――

感想・レビュー・書評

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  • 映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の脚本にも参加されている後藤リウさんの同作品のノベライズ。
    SEEDの世界を知るなら後藤リウさんのノベライズは超おすすめです。テレビ放送された『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のノベライズも書かれているのですが、とくにDESTINYのノベライズはあのなんともモヤモヤとしたままテレビ放送が終了してしまった、アニメの伝わりにくかったシーンや登場人物の感情などがきっちりと丁寧に描かれているので、DESTINYの世界を深く理解する上でも新たな気づきがたくさんあるものでした。

    『SEED FREEDOM』は映画なので短い時間にギュッとつめこまなくちゃいけないから、「デスティニープラン」が拒絶されて以降のコーディネイターとナチュラルの対立、プラントと地球の情勢、そしてブルーコスモスやファウンデーション王国の思惑、あるいは映画のセリフでしか出てこない過去の事件、登場人物たちの感情などをひとつひとつ時間をかけて掘り下げていくことはできないですよね。それでも不完全燃焼感はまったくなくて、これはやっぱり脚本がよかったんだろうなと思いました。
    とはいえ、もう少しその辺りのことを知っておきたいという方には、このノベライズは最適です。

    とにもかくにもSEEDの世界を描ききったんじゃないかなと大満足の映画でした。映画を作ってくださった皆さんだけでなく、キャラたちにもお疲れ様でしたと言いたいです。
    ノベライズ上巻(映画の内容)の感想は下巻の感想とまとめて。


    ではではここから先は映画の感想メモ。
    映画のほんの上辺の一部分をさらりと残しておく。

    ※映画に登場するMSと搭乗者は公式で発表されているので簡単に感想に書きましたが、ネタバレを避けたい方、映画を楽しみにされている方は、ここから先はお気をつけください。

    映画では、また新たな戦いが起こるのだから重い内容ではあるのだけれど、それでも20年待ったSEEDファンが「あ!」と驚き喜ぶようなシーンやエピソード、オマージュがたくさんあった。
    私にとってそのうちの一つは、SEEDとDESTINYの全登場人物と言っても過言ではないほど、みんなが勢揃いしていたこと。そのなかにはDESTINYでは消えていたSEEDのメンバーもちゃんと描かれている。
    そしてそれはキャラだけじゃなくてMSにも言える。イザークとディアッカが改修されたデュエルとバスターに搭乗した姿を見たときは、なんかしっくりくるというか、こんな姿が見られるなんて、なんだか泣きそうになった。それは装備の面でも同様でニコルのブリッツのミラージュコロイドが活かされていたりするんだ。
    それからゲルググ、 ギャン、ズゴックなども登場。で、このズゴックにはアスランが搭乗してるんだけど、すっっっごい仕掛けが終盤に用意されている!もうびっくり、そしてアスランにもびっくり。

    アスランってSEEDやDESTINYの頃は、心が揺れ動いたり芯がブレちゃったり軍から脱走を繰り返したりしちゃう、ちょっぴりヘタレな一面もあったけど(そんなアスランが大好きなんだけど)、今回の彼は全然ブレることがなかった。信念を貫くそんなアスランはやっぱり最強だよ。戦う相手側も言っていたけど、キラよりも最強だと私も思う。
    本作のアスランの出番はそんなに多くはなかった。でもキラの危機を助けたり、キラがSEEDの頃のように一人で全てを抱え込んじゃって闇に落ちそうになったときに親友として拳で目を覚まさせたりする。重要な局面でとても活躍するのだ。
    そんなかっこいいアスランなんだけど、でもやっぱりちょっとズレてるところもちゃんと残っていて。戦いの最中にカガリの破廉恥な妄想(これも作戦のうちなんだけどね)を真顔でしたりするんだから。DESTINYでミーアの強襲にベッドから転がり落ちていた、あのアスランとは思えない成長ぶり……
    さらにカガリと今もちゃんと恋人同士であることがわかるシーンがラストに用意されていて、これは本当によかったよ。もう、20年来の最大のもやもやが解消された。

    あとね、登場人物でいうとシンがよかった。何にでも苛立ちキレまくっていたDESTINYの頃の少年も、落ち着けばこんなに可愛い子だったんだなと。今だにアスランにはツンツンしちゃってるし、ルナマリアにも子どもっぽいとイライラされるけど、それもあの頃に比べると可愛いらしいもの。
    なにより本作の彼はこっちで殴られ、あっちで平手打ちされ、また名セリフ、名シーンをぶちかまし、重いエピソードに癒しを与えてくれた。
    それだけでなく、これはDESTINYのもやもやしたまま終わってしまった部分でもあるのだけど、最終的に彼が愛機デスティニーであるモノとの決着をつけられたのは、すっごくよかった。
    それからやっぱりキラの機体!マイティーストライクフリーダム!!フリーダムにプラウドディフェンダーが装着したときの姿が神々しすぎて。キラキラした翼のような羽のような。とても感動しちゃった。搭乗者はキラとラクス。
    このプラウドディフェンダーはマニュアルで微調整してドッキングするものなんだけど、この微調整は難度が高いのと操縦するのがラクスだったので、ドッキングはミレニアム(世界平和監視機構コンパス所属の新造戦艦)からの遠隔操作・指示で行われる。その補助をしたのが天才技術者のアルバート・ハインライン。アルバートは映画のみの登場人物なんだけど、とても印象的で大好き。大変優秀でめちゃくちゃ早口でかなり辛辣で、そして責任感が強い青年。何と言ってもCVが福山潤さんなんだから私が好きにならないわけがない!
    ……もちろんアスランもずっと好きだよ。

  •  TVシリーズから20年を経て公開された劇場版。その脚本に名を連ねる後藤リウによるノベライズである。上巻を読んだ限りでは、普通のノベライズとしか言えない。

  • 劇場版ノベライズ
    注∶マンガではありません。

    作中では2年後の話だが、アニメ放送当時から約18年ぶりのシリーズ完結作品。

    面白い!



    本作は、それだけの月日が経過してもなお終わらない戦争、そんな先の見えない世界で戦い続ける主人公とその隣に立ち続け一緒に戦うヒロインにスポットが当てられた印象。
    それゆえ、これまであまり内面を直接的に描かれることがなかったラクス・クラインの胸の内が素直に表現されていてよかった。
    キラのラクスに対しての逡巡も新鮮だったかも。

    それぞれの想いが交錯する中、物語はどう決着をつけるのか。

    下巻へ

  • #読書記録

    #機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM(上)
    #後藤リウ

    映画では情報の奔流に紛れて確認できなかった細かい経緯を、じっくりと確認できる。フリーダム強奪事件とか。登場人物たちの心情の動きも描写されていて、映画鑑賞後のおさらいに最適だよ。

    #読書好きな人と繋がりたい
    #SEEDFREEDOM
    #読了

  • 1月26日公開の映画『ガンダムSEED FREEDOM』の小説版。
    映画を観てからこちらを読んだので、とても楽しく読むことが出来ました。
    映画ではカットされたシーンもあったような。
    あと、劇中でちょっと触れていた「フリーダム強奪事件」についても、大まかな内容が書かれていました。
    下巻が楽しみです。

  • 2024/03/02〜2024/03/03

    劇場版を既に4度観ているので頭にストーリーが入りきっている状態で読んだ。
    新キャラ、アグネスは小説版の方が掘り下げがしっかりされているな。

    劇場版にはないアスランとメイリンの会話が読めるのも嬉しい。
    「虎のじゃないコーヒー」とか、ちょっと笑った。

  • 劇場版の補完のため読了。カットシーンも描かれてて、劇場版だけでは良く理解できなかった点もよく分かるようになっていました。

  • 紙媒体で手に入れるのに苦労しました。
    まさか小説なのにコミックスエース(漫画)サイズで来るとは。
    スニーカー文庫だと思い込んでました。
    文庫置き場探しても見つからない訳だ。

    劇場版SEEDのノベライズ。
    映画にはあったけど小説版では削られているシーンもある一方で、小説版で足されているシーンもあったり。
    アスランとメイリンサイドは特に印象的だったかなあ。
    あとアグネスの掘り下げも。

    上巻はキラとラクスのすれ違いに「闇に堕ちろ」でやらかすキラ、アークエンジェルの轟沈など読んでいて辛いシーンも多いので、読了に時間かかってしまいました。
    その分、下巻は楽しんで読みたいです。
    アスランサプライズから反撃が始まるので!

  • 映画のセリフや物語の流れを確認できたが良かった。ビジュアルをもう一度見たいのなら、映画を視聴することをおすすめしたい。だけど、細かい設定や映画でわからないところを確認したいなら断然小説がおすすめ。

  • 映画が良かったので買いました。
    台詞だけでわからなかった情勢や心情が描かれていて理解が深まりました。
    2時間くらいで読めました。
    下巻とっても楽しみ!!

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