魔界水滸伝 3 (角川文庫 緑 500-19)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041500194

感想・レビュー・書評

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  • 【概略】
     葛城秌子の死を現実のものとして受け止めることができない、うつとうつつの合い間で漂う安西雄介の意識に、大いなる喝を入れたのは、秌子の夫である多一郎だった。多一郎を一目みるや安西雄介、輪廻の始まる前から今日に至るまで、不俱戴天の敵であるかのような反応を示した。多一郎のおかげで再び顔を上げ、前を見て、戦いへ向かうエネルギーを取り戻した雄介は、自身の軍団結成のために動き始めたのであった。

    時期不明        読了
    時期不明        読了
    2019年06月03日 読了
    【書評】
     いよいよ・・・いよいよ・・・本格的に冒険活劇、戦記の始まり、役者は揃った、その意気やよし!な感じ(笑)
     この3巻では、本当に今後この物語で重要な役割を担うキャラクター達が続々と登場する。安西雄介に対する葛城(のちに旧姓「北斗」に戻る)多一郎、安西雄介の懐刀、軍師・加賀四郎などなど、枚挙にいとまがない。特に加賀四郎については、キャラクターが立って立って(笑)活字で読んでいるのに、現代で言うところのラップのような、リズミカルで且つ滑舌のよい、名人級の講談師が語っているかのような・・・そんな雰囲気が既に出ているんだよね。学術書ではなく小説だから、そこに記載されている事柄が、事実なのか、しっかり裏取りをしないといけないにも関わらず、この加賀四郎の言説は、信ぴょう性、高く感じてしまう。おそろしい。
     そして、葛城(北斗)多一郎!あらためて読んで思った。この3巻を書いている最中は、栗本先生はきっと、まだこの多一郎のキャラの育て方を決めかねてたね(笑)だって・・・まだ・・・人間だもの(相田みつを風)。長編小説やマンガって、キャラの育て方、難しいだろうなぁと思う。締め切りって問題もあるだろうから、そんなにじっくり考えてキャラ設定とかできない・・・というより、書きながら方向修正してく感じ、なんだろうなぁ。
     3次元以上の高次元(?)に存在するクトゥルーの古き神々や先住者たちに対し、安西雄介率いる人間の組織(葛城一族が組織する部隊もあるけど今は別)の編成。自分みたいな普通の人間から見たらバケモノのような彼等も、クトゥルーや先住者たちから見たら気付かないような小さな存在。そんな小さな存在である彼等が、リーダーである安西雄介やその弟・竜二とともにどのような戦いを見せていくのか・・・本当に先が楽しみ!
     何度も読んでて、結末わかっているのだけど・・・うーん、次が読みたい(笑)(・・・って、我慢できずに読んじゃってるのだけどねwww)

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    山中に突然あらわれ、鋭い牙で人間たちを引き裂く巨大な蛙の化け物。人間の血をすすって内臓を喰う、半人半妖の爬虫類の怪物…。ついに最悪の事態がやってきた。“妖怪”“古き者”たちが、この地球の支配をめぐって大戦争を始めたのだ。ルポライターの安西雄介や伊吹涼たちは、人間界防衛のために、仲間を集めて“軍団”を組織しはじめるが…。絢爛にして壮大なる大好評、伝奇SFシリーズ第3弾。

    うろおぼえは続きます。確か竜児の大学の運動部の野郎どもや女傑どもが集結して戦い始めるんだったような気が。すごくわくわくしたことを思い出します。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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